新・カチンコ日記2

根無し草男の映像日記

もう徹夜なんてしない

9月6日
スタッフロケハン2
前回は見られなかった部分を見に再びかの地へ。

が、俺はもうすでに遅刻寸前で目覚めるほどクラクラだ。
慣れない仕事というのは
やはり消耗も激しいということだろうか。
とはいえ、他のスタッフはそんなことなど知るよしも無いし
知っていたとしても何ら関係が無い。
100%こちらの問題だからだ。
そんなクラクラする中で気丈さを保ちロケハンする

しかし、会社に戻り一息ついたところでダウンした。
倒れた訳じゃないが
思考がシャットダウンしたようだ。
全く考えがまとまらないし手も動かない。
明日の段取りもしないとならないし、
監督にも連絡をしなければならない。
でも、もう駄目…
一回再起動する前に少し休ませて…

と、椅子に座ったままシャットダウン。
暫く放置してくれ。

「…♪♪」

ピタゴラスイッチが社内に響く。
電話だ…俺の携帯が鳴っている…
もう少し放置して欲しかったよ。
いや、このままずっと放置されて
気がついたら撮影まで終わっていて
なんの記憶も無いが大成功かなんかで…
さしずめピアノマンよろしくカチンコマンかなんかで
世界の注目のマトにされるんだけど
実は嘘で、つーか、どっきりかなんかで
カメラに向かって『大成功!』とか言っちゃって
ついでに寝起き見られて
ハブラシを使われちゃうんだ。
そしたら寝癖頭の俺が止めてよ〜とか言うんだけど
本当は打ち合わせ済み
んで、リアリティが無いとかでお蔵入り。
打ちひしがれた俺は傷心のまま目が覚める。
辺りを見回すと
まだピタゴラスイッチが流れている。

俺の脳みそは素早く再起動し電話を取る。

「はい!はせです!お疲れっす!」

「え!なんですって?!明日ですか!」

次から次にやってくる衆院選さながらの刺客。
刺客たちはは確実に俺達を仕留めるため放たれた悪意…
もうすでに後戻りは出来ない。
進む以外の道は無い、
釣り針のような返しのついた罠。

俺は要点をノートに書き出し対策を練るようにして再び寝る。
優先順位は今日の今では無い。
休める時に休むのも仕事のうちである。

また深い河の淵まで降りていく…

いや、ただ眠いだけだ。

じゃ!