新・カチンコ日記2

根無し草男の映像日記

できるかな?

1月8日
打ち合わせ。
たまたま、自宅近くで集合することになり
ギリギリまで自宅で過ごし家を出た。

いくつかの書類をプリントアウトしておき
打ち合わせ用に2ページを1ページに印刷して
なるべく小さくして出しておいた。

そう、最近買ったプリンターには
1ページを縮小して印刷する機能がついており
わざわざデータをいじらなくても
1ページに2ページ分や4ページ分、6ページ分など
実にありがたい機能が満載されている。
新しいプリンターはやっぱり便利だなぁと。



バタバタとした準備期間なので
色々なことを前倒しにして
打ち合わせないとならないのだが
口で言うほどうまく事は運ばない。
とはいえ、監督がまた近々
先行して九州に飛んでしまうので
演出部で話し合うことができるのも
INまで数日しかない。
今日も、あまり資料が無い中ではあるが
できることをやってしまおうと
忙しい中を監督に時間を作ってもらう。

サードT田から美術周りの打ち合わせをはじめ
セカンドI嵐が衣裳に関しての打ち合わせ。
で、僕がスケジュールに関して。

そうそう、様々なことが起こり過ぎてために
セカンドであったM木を急遽制作にコンバート。
そのため順次繰り上げて演出部を切り盛りする。
つまり、ついこないだとは全く違う部署での
戦いになっているのが今回である。
それに準じた混乱はさておき
進めなければ船は沈んでしまう。
演出部や美術部、制作部は準備パートと呼ばれており
具体的な撮影が始まる前から勝負がはじまり
撮影現場ではその答えあわせの連続になる。
いくら準備期間が短いと言っても
撮影はやってくる。
テスト勉強をやってなくとも
テスト当日はやってくるのと同じだ。
しかも、撮影の準備は
一夜漬けではどうにもならないものばかり。

いきなり繰り上げ当選した
サードT田は想像以上に大変で苦しい思いをするだろう。
が、ここを乗り切れば、フォースや見習いとかいう
レッテルをはずすことができるばかりか
次回から助監督のサードとして
立派に仕事をこなすことができるようになるはずだ。

まあ、がんばれT田よ。

ちなみに、僕はサードは数本しかやってないし
セカンドに至っては全くやっていない。
ほぼいきなりチーフ助監督だから
細かいことを聞いても分からないから。

そこんとこよろしく。


で、そんな訳で打ち合わせを進めているが
演出部の後に予定されている
キャスティングの打ち合わせができない。
キャスティングを担当することになっている
F氏が来ないのだ。

携帯電話をいくら鳴らしても
留守電にいくらメッセージを残しても
5分起きに電話を鳴らしても
全く出ないし、折り返しもない。
このままではキャスティングの話しができない。
俺がある程度はできるが
根本の処ではF氏がいなければ
話しにならない。


もしかして、事故?

もしくは、仕事が嫌になって・・・逃亡?


いや、そんなことをする人間じゃないはずだ。
根気よく電話を鳴らしてみよう。


集合時間からおよそ3時間後。
監督との話しも終わり、
キャスティングの話し以外なくなり
連絡の無い人間をただぼーっと待っている状態の時。

やっとF氏からの電話。



「すまん、やっちゃった」


やっちゃいましたか。
それは寝坊を意味している。
確かに、昨晩はほぼ一緒にいた。
かなり遅めの時間に別れたのは
わかっているが、
F氏はその後にVPを手伝ってくれた方や
協力してくれた方と深夜の打ち合わせが入っていた。

そんな流れを知っているだけに


「あー、そーですかー」


と溜息交じりの言葉しかでない。


「早く来てください」





さて、いよいよ明日から平日に入る。
長い正月休みも明けて
様々な会社が電話を受け付けてくれる状態になる。
そう、年末から年始にかけてバタバタしていたのは
この長い正月休みの影響が大きい。
9日まで何もできないし、
9日までに全てやらないとならない。

だから、巷が休んでいても
しゃかりきになって働いていたんだ。



よし、明日は午前中に電話大会開催だ。


そして午後はVPのクライアント試写。
今日までは助手、明日からは演出。
日ごとに変わるぐらいなら対応できる。

あ、そうか、午前中は助監督か・・・
午後は頭を切り替えて・・・

できるかな僕。








正月は結局どこにも行ってないし
何もすることができなかったなぁ。


しかし、この仕事が終わったら
正月がやってきたりして・・・



ああ、それが一番怖いんだが。



じゃ!