新・カチンコ日記2

根無し草男の映像日記

帰京、寒い。

1月16日

恐ろしく寒いロケだったが無事に終了し

バタバタと空港へ向かう。

空港で日向夏ドリンクを飲み搭乗。

旨い!日向夏ドリンク!

エアバスクラスの小さめな飛行機だったのでガタガタ揺れてたらしいが

3人席を一人で占領、横になって寝る状態だったため全く気付かず。

22時に羽田空港第二ターミナルに着いた。

ここから出発と同じように高速バスで帰る。

バスは22時45分

45分もあるじゃん!

ロビーでバイオを開き無線LANでもやろうとしたが電波拾えず。

”なんだよ!最新の空港設備が整ってるんじゃないの?”

全く怪しからんというか、肩透かし、いや、期待外れもいいとこだ。

つー訳で、こうして寒い外にしかない喫煙所で日記を書いている。

あ!バスだ!バス来た!

まあ、飛行機で散々寝たので眠くない。

で、続きをバスで書く。

気持ち悪くなったらやめるけど。

さてさて、今回の九州ロケでいくつか思い知ったことがある…

慣れるとか馴れたという状態は時に素晴らしい結果と満足感を得られるが、

時には大失態と後悔を生み出す。

いや、分かっていたんだけど繰り返してしまった。

ちょっとした慢心が油断やミスの種をまく。

慌てた頃には、『時、既に遅し』

取り返しがつかない事態にまで発展してしまう。

ちゃんと双六はゴールに進めさせることはできるんだがね。

まあ、今年10年目の僕としては通ってきた道程というか、

結果は同じでもツルカメ算で解くか方程式で解くかはかなり重要な問題である。

タクシーと同じで結果は自宅に着くんだが

近道で行ったか渋滞した道路を行ったかでは金額が違うのである。

通常のCM撮影では存在しないパートである助監督である以上は

近道を常に通らないとならないと思っている。

道を知らないお客を乗せたから遠回りでも気付かれないは

僕には有り得ない、許されない。

それは次回の発注がないことに等しいからだ。

ミスは誰にでもあるし

ミスをしない人間もいない。

でも、ミスの少ない人間や

ミスの小さい人間は確実にいる。

存在しなかったパートをこれから必要なパートとして確立させるには

後者であり続けなければならない。

史上最大の作戦”の際、

演出部を4人付けると決めた監督の村本さんは

作戦決行前に

「長谷くん、演出部が4人いる状態での失敗は許されないから」

「はい」

「4人いる必然性を頼む、

強行に4人必要だと言ったのは僕だから」

「全力で」

「よろしく」

村本さんもフリーランスだ。

状況は僕と同じ。

今までに味わったことのないプレッシャーだった…

明日から数日お休み。

つかの間の休息。

助監督だろが監督だろうが、勝負は永遠に続く。

常勝あるのみ。

高速バスを降り自宅まで20分ほど歩く。

夜風は冷たく、吐く息は白い。

村本さんから貰ったダウンは暖かいが、

履きふるしたジーンズが寒い。

帰っても奥さんも子供もいない。

それもまた寒い。

床暖は暖かいだろうが…

次の勝負は24日に迫っている。