新・カチンコ日記2

根無し草男の映像日記

THE・ガマン

9月2日
予算に見合わないけども
僕としては、とっても面白くなっている仕事。

完全に僕が作ろうとしているのは
VPから逸脱しており、
それはドキュメンタリーの域に踏み込んでいる。
取材時間も普通に考えれば
1時間から2時間なはずなんだが、
一つの取材先にかける時間は
平均して4時間を超える。

29分の番組を作るのだが、
すでにDVテープは20本を越える勢いである。

が、こんな場合、
だいたいにおいて、プロデューサーから一喝が入るんだが、
全くもって、のん気というか、問題意識の欠如というか、
考えている感じすらしない。
そんな感じを微塵にも出さずに、
実は裏で勢いつけて考えて考えている
能ある鷹タイプもいるにはいるが、
この方に関しては、それは無い。
いや、それだけは無いと言いきれる。



一緒に仕事しているだけで
ため息が出るタイプなのだ。
駈け出しの学生とかなら
文句も言えるし説教もできる。
が、この人はプロデューサーで
僕よりも10歳以上は年齢が上でもあり
その分経験だってあるはずである。
経験から学んだかどうかは別だが。

で、だから、ため息が出る。

いちいち的外れなのだ。

ダーツをやると分かるんだが、
最も点数が高い処っていうのは
ど真ん中ではない。
そのちょっと上にある20のトリプルなんだ。

ちなみに真ん中の更に黒丸の部分は
25点×2 で50点
20のトリプルって場所は
20点×3 なので60点なの。

話しを戻すと、
そのプロデューサーはなんというか
一生懸命にブルばかりを狙っていて
そこにさえ入れば勝ち!みたいな勢いで
全くブルにかすりもせずに…
で、僕らとしては、
例えブルに入ったとしても、
勝ちどころか、全く喜べなくて、
20のトリプルなら更に10点も上なんだよって。
知らないだけでなく、
検討違いの場所を狙い続けて外し続ける感じ。

ため息以外に出るかい?




これだけDVが廻っていて
編集期間が決まっていないばかりか
未だに一本も取り込み作業がされていない。

僕が聞きたいのは言い訳じゃなくて
進行度合いなんですね、
現状がどうなっているかってのは、
一度聞けばわかるので、
毎回毎回、取り除けない問題のように
枕詞のように出されると
さすがにイライラしてきます。

こんな状態だと
何も言われても、聞かれてもイライラします。



8:45に○○駅集合です。

と言われただけで、
顔面パンチしようかと思いました。



末期症状かと…



僕が辛抱出来なくて
怒鳴り散らす前に終わりたいのですが、
この仕事、期間だけは長いのです。
まだまだ、三つの地方ロケが残っているのです。



そのプロデューサーに変化を求めるのは
どうあがいても無理でしょうし、酷な話しでしょう。
つまり、僕が変わらないといけないんです。
僕がもっと心の大きな、平和主義で博愛主義で、
常に全世界の平和を願っていて、
罪を憎んで人を憎まなくて、


ああ、無理ですとも、無理難題ですとも。


だから、我慢する。



THE・ガマンの
炎天下のビニールハウスの中で
ダウンジャケットを着て、
コタツに入ってストーブ点けて
味噌煮込みうどんを食べるくらいの我慢かな。



うん、できる、できるよ…



多分ね。



じゃ