新・カチンコ日記2

根無し草男の映像日記

先が思いやられるロケ。(水戸)

8月19日

化学番組ロケで、とある学校へ。

そんでもって、少し地方なんです。

で、まあ、ロケの内容は伏せますがね

派手でもなく、地味過ぎもせず…

数年に渡って毎回、

同じテーマで番組が作られていますが、

毎回似たような感じだったので、

少し…いや、だいぶ、違うものにしようと思っています。

で、詳細を書いたら分かっちゃうのでアレですが、

学校への集合が12時だったので、

少し前に学校近くの駅に着き、

昼食を食べることにしました。

選んだのは○○そば。

○○には地方独特の名前が入ります。

で、そばですから

サッと出来ると思っていました。

30分しかなかったこともあってのそばでしたから、

ササッと出てくれないと困ります。

でも、出てきません。

全然、出てきません。

振り向くと、

誰もカウンターの中で動いていません。

え?作ってないの?

いや、作ってました。

しばらくして、カウンターの中が

あわただしくなってきました。

おばちゃんが、そばをざるに盛っていますが、

すんごく時間かかっています。

あー、なんだ、

ここはゆったりした

時間が流れているんだ!と

いやいや、

東京の時間が

せわしなく動きすぎなんだ!と

そう思った僕がバカでした。

おばちゃんはゆっくり仕事していた訳じゃ

ありませんでした。

大変だったんです、

時間がかかってしまう

理由があったんです。

今回のロケは色々な理由があって

たった3人しかいません。

僕とカメラマンとプロデューサーです。

全員男です。

で、○○そばを注文する際

プロデューサーが 大盛り! と言いました。

ええ、ええ、悲しいサガでしょうか?

大盛りと聞いて え?大盛りOK? って思い

カメラマンも、僕も、 あ、僕も!大盛り三つ!

で、大盛りを侮っていました。

いや、気がつくはずだったんです。

メニューには、わざわざ小盛りがあったんです。

これは、確率的に言えば、

通常の盛りが多いって可能性が高い。

更に、店内に女性客が一人もいない、

年配のお客さんもいない。

これだけ、この店の大盛りが

危険であるという理由がありながら

我々は 大盛り を頼んでしまった…

いや、おばちゃん、言ってくれよ、やばいって。

だいたい、盛れてねーじゃん!

盛るのに時間がかかるほど盛って出てくる大盛りってなんだよ!

強調無しに、拳を二つ並べた程の高さがある。

僕のことを知っている方なら

僕が結構食べることを知っていると思いますが、

この僕が、そばを、そばを、残したんですから。

それも一人分くらい残したんです。

これは、大盛りが3人分から4人分以上はあったということです。

思わず笑う量ってのもありますが、

この量は、絶句でした。

初めから諦めることを想定させる量。

勝つことを許さない量です。

申し訳ないことに

三人ともに玉砕でした。

そんな僕らを 大丈夫かな? って目で

おばちゃんが見ています。

食べれないなら頼むんじゃねーよ!

って思われていないかしら?

そんな視線が痛いこと、痛いこと。

カメラマンが思わず、

後で来るんで取っておいて下さいって言いましょうか?

と、現実的じゃないことまで口走っています。

いえ、無理だよ、

無理だよ、○○くん。

ごめんなさいしよう、正直に謝るのも大人だよ。

それでも、ダントツで僕が一番食べたと思いますが、

シャアのような通常の三倍の量はあったものですから…

おばちゃんも、支払いの際に、逆に申し訳なく思ったようで、

「すいません、残しちゃって…」

「いえ、いえ、こちらこそ、

 初めに言っておけば良かったですよねぇ」

あー、それを言われてしまうとねぇ、

初めに言おうよ!と確かに思うよね。

だって知らないんだから…

で、つくづく思いました。

東京の普通は、他の地方の普通ではないということ。

こんな当たり前のことを、改めて気がついたってことです。

一に、謙虚で、

二に、謙虚に、

三に、謙虚っぽく、

四に、謙虚さを、

五に、謙虚こそ…

僕に、もっとも足りない部分です。

じゃ!