新・カチンコ日記2

根無し草男の映像日記

御霊祭

7月13日

今日は幼稚園の園庭で

盆踊り=御霊祭りがあった。

それに合わせて帰京もした。

この約1週間で色々なことがあり

数年分の涙を流し、

新しい発見をいくつもした。

タバコを辞める決断もしたし

今後永遠に続けると誓ったこともある。

息子の想いや

心境の複雑さを慮り

娘の気楽さを羨ましがり

連日続く晴天に悪態をついた。

流れる汗は、日を追うごとに増え

いつか、今日までに流した涙の分量を越えるだろう。

いや、涙なんてそんなものだし

泣けば良いってことでもない。

時間が解決するのは

この涙と汗の量の逆転であって

本来の心の傷が癒えることとはまるで違う。

傷は癒えないのだ、決して。

ただ、その記憶の引き出しに

鍵をかけて閉まっておけるのが人間の頭なのだ。

ふとした拍子にその引き出しを開ければ

また、とめどなく涙は流れ

深く深く傷ついた心は荒れ狂うのだ。

そんな日が恐怖であるから、

硬く堅く絶対に開けるのが不可能な鍵をかけるのだ。

それを人は傷が癒えるという。

癒えてなんかいない。

見えていない、見ない、

見えないようにしているだけなのに。

僕は、ここ数日

自分でも恐怖・驚愕するほどに

感情のコントロールが出来なくなっていて

涙腺はゆるみっぱなしだし、

子どもがご飯つぶ一粒落としただけで

発狂するほどに激怒した。

息子が流れる手さばきで線香に火をつけ

娘がそばでちょこんと正座する姿が

俺を号泣させた。

もう、何がどう作用しているのかが不明なほど

感情を全くコントロールできなくて

神経が磨り減った。

自分の実の親以上の存在であったことを

再認識した瞬間が、

こんな悲しい瞬間であるなんてことが

信じられないし、信じたくはない。

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いや、決して信じることができないんだ。

今にも、声をかけてくれそうな

おおらかで力強く笑っていそうな

目を細めながら息子を見てくれていそうな

片手で娘をひょいと持ち上げてくれていそうな

「はせくん、最近はどうだ?忙しいか?」

「ああ、そうか、それは良かったな」

「はせくんの入れるコーヒーは濃いよな」

僕には父という存在が分からない。

理解する時間が与えられていない。

いつだって、つかの間であり

永遠に続くと思われた時間は

10年続くことが無い。

それが、僕に課せられた宿命のようなものなら

立ち向かっていくしかない。

お義父さんとの約束。

きっと果たします。

じゃ!