新・カチンコ日記2

根無し草男の映像日記

俺の息子よ、娘よ。

10月11日

今日は幼稚園の運動会である。

息子には幼稚園最後の

娘は幼稚園で最初の…

また幼稚園で二人が同時の運動会は

最初で最後である。

そして、僕の応援団も3回目。

奥さんは幼稚園の役員。

こんな大事な運動会に

撮影する人間がいない。

で、奥さんの妹と彼氏(じきに夫婦)に着てもらい

撮影をお願いすることにした。

まあ、そんな訳で大事な運動会である。

予め予想していたことがある。

それは順位や勝ち負けの問題である。

人間誰しも負けるより

勝つ方が良いに決まっている。

負けるのならやりたく無いに決まっている。

「勝ち負けにこだわるな、

ただ、一生懸命、諦めるな!」

今まで散々教えてきた。

ヒーロー物しかり、キン肉マンしかし、

映画の筋しかりである。

諦めることが最大の悪であると教えてきた。

それにはもう一つ意味がある

息子は一番になりにくい。

その順番はまだ先の話しだと思う。

だから、一番や勝ちを目指しつつも、

最も尊いことは諦めないことだと。

ついでに娘にも同じことを。

なんでついでかというと…

運動会はとっても良い天気で

順調にうまい事終わった。

台風で、前練習が出来なかったので

先生方は大変だったと思うが…

結果的に、何度も何度も息子に言い聞かせた

話は間違っていなかった。

息子は出場した種目で

ことごとく敗退か負け、

良くて2位の成績だったのだ。

悪くいえば、一度も勝っていない。

対して娘は、

初じめてのかけっこから

親が参加するクラス対抗綱引きまで

全ての種目で一位か勝ち。

挙げ句にはクラス代表で

参加賞を貰う役目まで…

ここまで違うと

逆に清々しいというか。

改めて、俺の息子だと感じた。

一番にこだわるな、

一番を妬むな、

一番になるな。

一番になると、

それを続けることが宿命になる。

最も難しくて大変なことが宿命になる。

一番になるのは最後で良い。

それまで古志眈々と

二番、三番から狙うのだ。

残念ながら娘よ。

一番になってしまった。

それも全てで…

次に勝った瞬間から決定付けられる

次も、その次も勝たなければならないこと。

それを自分だけでなく回りも求めること。

それらに打ち勝たなければならない。

それは並大抵の努力じゃない。

でも、僕の娘よ。

平々凡々と気にせず進め。

で、今年の運動会は激しく感動した。

運動会の目玉種目にリレーと組体操、

エアドリームってのがある。

全て年長さんに種目であるが、

これが毎年感動する。

まして、自分の子どもが出ているとなると

その感動は計り知れないものがある。

あの息子が、太鼓の合図で返事をして走り

見事に整列している。

扇や肩車やピラミッドを

次々とこなしていく…

ピラミッドの一番上が息子だった。

崩れそうになりながらも耐える

太鼓の合図でヤーっと叫ぶ

自然に泣けてきます。

エアドリームを美しく操る子どもたち

相当難しい段取りを見事にこなしている。

泣けます。

どんな映画より泣けます。

思い出しても泣けます。

見せてあげたかったです。

いや、見ていてくれたと思います。

一日中、僕は帽子を被っていました。

形見で頂いた帽子です。

昨日だけど、

結婚記念日おめでとうございます。

じゃ。