新・カチンコ日記2

根無し草男の映像日記

家庭用電化製品

11月21日
奥さん子どもと
ちょいとお出かけで駅に向かう。

改札前でパスネットが無いとかあるとか
奥さんが言い出してベビーカーを探索。
すると、俺の背後から電話のベル。

リーン リーン リーン

振り向くと公衆電話。
どうやら公衆電話が鳴っている。


「え?公衆電話が鳴っているの?」

「そうらしい」

と、なんだか映画で見たような感じだが
なんだか、おっかないので

「不思議だね」

とだけ言って放っておいた。

「ナニやってんのよ!出なよ!早く!」

つーか、奥さんがいきなりキレて言う。
ガンガン鳴るその公衆電話に出ろと。

え?俺らが着いてすぐ鳴り出した
この公衆電話に出ろ?
おいおい、どっかの誘拐犯が
大金を持った奴を誘導してんじゃねーの?
俺が出て、もし、他の奴だってことで
誘拐された子どもが・・・
なんてことになったらどーすんのよ!

ほら、そうこうしているうちに
向こうから必死の形相をした・・・

来ない。


「早く!キレちゃうじゃん!」

キレているのは、あなたの方ですけど。
仕方ないのでちょっと電話機に近づいてみると
確かに、緑の公衆電話が鳴っている。
恐る恐る受話器を取る。


「はい、もしもし」

「あ、あの○△×?-☐機械さんですか?」

「違います。これ公衆電話ですよ」

「え?あ、そうなんですか?すいません」

「はい」


ツー ツー ツー

電話を切ると期待で
ワクワクした奥さんが
目をキラキラさせて聞いてきた。



「だ、誰? 何?何の電話だった?」

「え、間違い電話だった。なんとか機械とか」

「ふーん。そっか」

もう、明らかに詰まらなさそうな感じだ。
何を期待していたのだろうか?


「なんだか映画の『フォーンブース』みたいじゃんね」

「ああ、そうだね。身代金要求されなくて良かったよ」


そんな出かけのワンパンチで
電車に乗る。
今日は、先日、もう10年以上使っているという
奥さんが使っていた電子レンジを
買い換えようとビックカメラへ。
今も現役バリバリに使えるレンジだが
こないだ、中のターンテーブルに使っていた
ガラス皿を割ってしまい・・・
なんだか今まで以上に
ムラムラが出来るレンジになってしまったのだ。
まあ、普段ならこれくらいで
買い換えるなんて発想はしないのだが
レンジ以外に
子どものために空気清浄機を買いたいという
欲求が奥さんにはあり
家電製品がちょうど二つ欲しいということになり
ネットで見てみたら
今のレンジの進化の凄さも見てみたいというか
だいたい、水で焼くってどういうこと?
ヘパフィルターってなに?
見たいなことだ。

はっきり言って、
子供二人にはいい迷惑だろう。
多分全然楽しくないだろうし
うるさくすれば怒られるし
昼ちょい前だからお腹も空くだろうし
デパート用のベビーカーに
縛り付けられるんだし
レンジなんか見てもわかんねーし
空気清浄機なんてもっと
わかんねーだろう。

親二人は家電製品を見ると
全くの別人的行動になるので
子ども的には最悪の日ではなかろうか?


まあ、いい。


そんな訳で
まずは、二人でレンジと空気清浄機をチェック。

トータルな金額と
奥さんの要望を踏まえると
これかな?という商品にまでは絞れた。
後は製品説明を店員から受ける流れだが、
その前に空気清浄機を見に行く。
あまり大きな差を感じず、
A社の物にしようと奥さんが言った時。
その隣にあるB社の製品が気になった。
なんだか、A社よりも格段に
優れているように感じる。

で、すぐに店員を呼び
常備してなかったカタログを
まず持ってこさせる。
その上で、製品説明を・・・



「で、この値段は端数は丸くなるの?」

「はい?マルク?」


ヨーロッパの通貨じゃねーぞ。

若い店員に言葉が通じないよ。
東京的に直接的な表現を
避けたつもりなんだが・・・


「いや、だから、ほら、
 無くすっていうか、丸にするっていうかさ」

「あ!はい、あー、はい、すいません。
                   えーと・・・」

「よし、これ買う、
 で、あなた、電子レンジ詳しい?」

「え?あ、すいません、
 あまり詳しくはありません。
 そちらの担当の者を
 お呼びしますので、少々お待ちください」



「で、これは売れずじだから、
 丸くならないって寸法かい?」

レンジ担当の兄ちゃんは笑顔で
”全然無理です”と言った。


「OK、じゃ、これ買う」


一気に家庭用電化製品を二つも
買ってしまった。
多分、二人とも、それなりのストレスがあり
金の心配をするよりもなによりも
なんか便利ですげー物を買うという
特に家電を買うという具体的な行動が
解消するのにはとても必要であり
様々な要因が
電子レンジと空気清浄機のタイミングを産み
お互いに歯止めをかけていたはずなのに
互いの歯止めは壊れており
良い物なら迷わず買うという行動に出た。

そうそう、だいぶ前に買った
ちょっと高めの掃除機も
こんな感じで即決で買ったっけな。

俺一人だと
買うのに1時間も2時間もかかり
あげくに数時間いて買わないということもある。
奥さんは、買う気がなければ
話題にも出さないし
売り場に近寄ることするらしない。

が、二人で売り場に行ってしまうと最期
次々と買ってしまう・・・

1000円や2000円高いだけなら
ワングレード上を買ってしまおう!
回路が二人にはある。
必要なものにお金をかけることは
迷わない理論もある。


で、あげく辛いのは
お互いだ。

で、よくよく考えると
それを将来稼ぐのは俺だ。



がんばらないとならない。










さて、気になっていた水で焼くというレンジだが
※この製品はさすがに高くて買わなかった。
なんと水蒸気を更に加熱して
”加熱水蒸気”呼ばれるもので焼くらしいのだ。
見せにあった資料映像を見ると
確かに、水蒸気を加熱し約300度まで高温にすると
吹き出し口におかれた紙は燃えるし
マッチには火がつく。
水なのにだ。
これは驚きの映像だ。
湿気ないのかしらとかいう
ちょっとした疑問は
あの映像で掻き消えた。
でも、疑問は疑問だけどね。






さて、さて、
次に欲しい家電製品はなんだろうかね。

やっぱり新しいPCだろうか。
いや、いや、デカイTVもいいかもしれない。
HDD-DVDレコーダーもいいぞ。






ああ、もっと働けと家電製品が言う。
俺が欲しいなら働けと言う。
マックブックでMacとWin両方使いたいなら

働けとPCが言う。

捨てないでと
バイオのHDDが泣いている。




じゃ。