新・カチンコ日記2

根無し草男の映像日記

罠 その5(2) 空虚

2月3日
昨晩VP1の台本を書き上げ
今朝方に親分にメールする。
どんな反応が返ってくるかわからないが
それまでは、脳みそを別なことに使うことにする。

近所のエクセルシオールカフェに行く。
ブレンドのMサイズを頼み
なるべく隣に人がいない場所を選び
紙を広げて鉛筆を出す。
この真っ白な紙に企画をひねり出していくのだ。

僕には企画やコンテ作成の経験が薄い。
これは現場経験から比べると
雲泥の差というか天と地ほどの距離がある。
それだけ、現場を踏んでいるとも言えるし
それしか、企画の経験がないとも言える。

今まで何度も書いたが
僕は絵が下手だ。
何度も書き直すし
何度も消す。
つまり、一案作るのには
ゆうに2時間は軽くかかってしまう。
いや、考える時間を入れるとそれ以上にかかる。
こればかりは仕方のないこと。
自分の特性と捉えていくしかない。

で、企画出しの日程はまだ少し先なんだが
締め切りが先なだけに
提出案の数に不安を覚えてしまう。
1日2日しかなくとも
10案くらいは出したりするわけだから
数日あるとなると20案くらいは
ひねり出したい気持ちだ。
だが、しかし、そうも簡単に企画なんて出てこない。
そもそも、その訓練・修行を積んでいないのが
一番の原因だと思うが・・・

先輩CMディレクター村本さんはこう言った。

「俺は、ひとつの商品に対して10案20案と考えた。
 それを10数個の商品に対して毎週毎週やった」
「それだけ書けば絵もうまくなるさ」
「先輩のコンテを盗み見たこともあるよ」

重い。
重いよ、村本さん。

でも、がんばります。
俺は会社に入っているわけでもないし
そういう意味では先輩はいないので
盗み見ることができないけど・・・
考えて、考えて、
書いて、書いて、書きまくることならできる。

目標20案!
どんな企画でもいい!
まずは書いて書いて20案考えようじゃないか。

え?今、何案あるんだって?
えーと・・・

ひい

ふう

みい・・・

6案くらい?

え?くらい?

くらいって、いくつよ!

■アバウトな言葉では逃げられない罠