新・カチンコ日記2

根無し草男の映像日記

香盤作成

1月4日
映画「ジャン 日本の自転車泥棒」の
準備が始まった。

いよいよと言うべきか
来てしまったと言うべきか

昨年末に頂いた台本から
香盤表を起こしていく。
僕は途中参加だが
その前半部分までの香盤は存在しないようで
初めからそのつもりではあったが
一から香盤を書き始めた。

こうして書きながら
何度も何度も台本を読む結果となり
中身が頭に吸収されていくのがわかる。
同時に頭の中で映像が思い浮かぶ
また、そのカットの撮影方法など
様々なことを思い浮かべながら香盤を書く。

明日からはスタッフロケハン。
ロケハンが終わればすぐにでも
スケジュールを書いていかないとならない。

スケジュールは撮影の基礎となるものだからだ。

これを元に俳優部の押さえや
ロケ場所の押さえ、撮影機材の押さえなど
ありとあらゆるものが
僕の書いたスケジュールに
のっとって押さえられていくのだ。
ひとつ間違えでもしたら
大損をしてしまう。
つまり、演出部のチーフがこれを書くというのが
合理的なのだろう。

さて、その演出部だが
今回は既に前半部分に参加した
サード助監督と二人体制で臨むことになっている。
仮に彼を I 君と呼ぶ。
で、まだ彼とはほとんど会話もしていなくて
一体全体どんなヤツなのかも検討つかない。
何ができて、何ができないのか?
しかし、こういう状況は慣れているというか
いつものことである。
CMの現場が多いので
このような状況下は毎度のこと。
現場で初めて会う制作チーフとか
現場で初めて会う監督とか撮影部とか
常に現場で初なんてことはザラだ。

なので、今回もあまり心配していない。

というか、前半戦を生き残ったということは
それなりに出来ると判断することができるからだ。
映像を見せてもらったんだが
それはそれは、もう、大変そうだというか
昨年のあの全国的な雪模様の中を
散々っぱら撮影しているのだ。
見ているだけで凍えてしまうような映像。
そんな現場を生き残ってきたのだから
それだけでも凄いというか信用できるさ。

では、I 君 よろしく頼むよ。

たった二人だけの演出部だ。
すべては君にかかっている!

で、たった今、通し香盤表を作り終えた。

もの凄い分量があるんだが
一体、前半戦はどこまで撮影したのだろうか・・・

半分?

三分の二?

三分の一?

え?三分の一?

えーと、残りの撮影日数は・・・

いち・・・

にい・・・

さん・・・

・・・なな。

予備日が一日。

え?八日間?

これは・・・

!!

じゃ!