新・カチンコ日記2

根無し草男の映像日記

思いは麗らかに漂うだけ。

8月18日深夜。
大先輩のCFディレクター村本さんから電話。
どうやら僕の日記を読んだようだ。
始めはメールで来て
結局電話で話すことにした。
映画の話やら、業界の話しやらと
真っ暗な話しばかりする。

お互いに気分が滅入ったところで
電話を切った。

で、気分を変えるために
ブログのデザインを変更することにした。
テンプレートのテーマは『ディープ』
見ていただければお分かりだと思うが
深い深い海の底に
一筋の光が差し込んでいるが
その深い部分までには届かないという感じだ。

これは、今の俺だ。

俺の思いは深く深く海底の奥にある。
海面には光りがあるのだが
俺の思いには届かない。
どうあがいても、届かない距離にあるように見える。

だが、それは、そのように見えるだけだ。

いつか、必ず、いや、近いうちに海面に出る。
俺は必ずや光りの当たる
まぶしい海面に顔を出し、
その光りの根元まで
イカロスのように
その光りの熱で羽が溶け出すまで
飛んで飛んで飛んでいく。
羽が落ちても
俺はまた、その光りに向かって飛ぶ。
何度でも何度でもだ。

俺はやるといったらやる。
絶対にやる。

そう日記には書いておく。
どんな状況に俺がいようとも。
かなり、微妙な位置だ。
深く深い部分に重りをつけ
俺は居る。
鎖を断ち切り
あの海面へ。

ネットという広く公に公表される場だからこそ
自分の外堀を埋めるためにも
俺自身に言い聞かせるためにも
言っておこう。

これが本当の
『いつの日にかの俺へ』かもしれない。

『人生は短い、行き急げ』

× × × × ×

日記というのは
その書いた人間の感情や思いが
日々書き連ねてあるものだと思う。
それを盗み見るように
僕らはブログを日記を読む。
人に向けられたエンターテインメントな日記もある
自分に向けられた極私的な日記もある。

数人の読者が毎日のように
僕の日記を読んでくれている。

映画学校で脚本の才能が無いと言われた時から
人に自分の文章を読ませるなんて嫌なことだった。
僕は説教臭くて、
独りよがりで、
独断的だ。
僕の考えや思いに反論もあるだろう。
僕の生き方に不安を持つこともあるだろう。

でも、結局は他人事だ。

僕のことは僕じゃないと解決はできない。
でも、敢えて、何の反応もなかろうが、
僕は書くことで自分を保つ。
僕はこの日記で
楽天家で自信家になろうと
自分を創ってきた。
そして、その自分になろうとした。
なろうとしている。

でも、結局、本当の自分は僕しか知らない。

日記を鏡にして、
僕は僕に話しかけているんだろう。

僕よ奮い立て。
僕よ負けるな、と。

たまには、こういう事も書かせてくれ。
僕はそんなに強い人間じゃない。

× × × × ×

やっぱり、自分の思いを書くのは恥ずかしい。
頼むから、なんのコメントも書かないで欲しい。

何故か弱気だ。

村本さんと電話したからだろうか?

× × × × ×

そうだよ!
最終的に勝てばいいんだ!

そうだろ?

君はどう思う?
人生や仕事、価値観に
勝ちや負けがあるのなら
勝ち続けるのが難しいのも
負けることが
恥ずかしいことじゃないこともわかるだろう?

そう、でも勝った方が気分が良いよね。
だから、闘うんだ。
だから、努力しろと言われるんだ。

でも、面倒だ。

短距離走だと思って
走るしかない・・・

思いは麗らかに漂う
深い深い海の底で
俺の思いは漂う、麗らかに。

麗らかって言葉好きだ。