新・カチンコ日記2

根無し草男の映像日記

引き受け過ぎかも

12月26日
撮影を明日に控えての前日リハ。

昨夜は打ち合わせが
3時までかかり数時間寝ての出発。
だいたい昨日は年始の撮影の打ち合わせもあり、
体力消耗度も激しいものがあった。

そんな訳で朝起きたら
集合時間15分前だった。
どうあがいても遅刻。
ただ、エキストラ集合時間や
監督が来る時間までは45分ある。
乗り換え案内を検索すると
監督・エキストラが来る時間の2分遅れだった。
これはまずい、
なんとしても監督の来る前に

現場に行かないと!

僕は迷わず右手を挙げ
タクシーを止めた。

「○○まで!どの位で着きますか?」

「空いてれば15分か20分位ですね」

「その時間で着くとありがたいです!」

「は、はい」

× × × × ×

「長谷くん。4、5、6日って空いてる?」

「大丈夫ですよ!」

あまり考えずに来年の仕事を引き受けた。
すでに同じ週に3つ撮影が入っていた…
あれ?4、5、6、7、8ってずっと撮影?
え?13から17までも?

昨晩の打ち合わせ中も

「18日、19日ください!」

「あいよ!」

つーことがあり
13から19まで撮影!
んで24すら撮影だって!

× × × × ×

タクシーは監督の到着する予定の
10分前に滑り込んだ。

「助かった!」

タクシーを降りるなり
助手の茂木が飛んで来た。

「シーバーっす!」

「おう!エキストラは?」

「まだ点呼中です」

「監督は?」

「監督ってどなたっすか?
顔知らないんすよ」

「チィッ!
とりあえずエキストラ連れて中入るぞ」

「何人か遅れているらしいですが」

「構わん!」

現場に入るなり
スーパー制作Yさんが
場内アナウンスを使って
状況説明をしていた。

「監督来る前に
一度エキストラ入れちゃおーか?長谷くん?」

「おー!今、連れて来てるぜ!」

ナイスタイミング!
ナイスタイミング俺!

すぐその後に監督が入ってきた。
間に合う、これは確実に間に合う。
準備にはどうみても、あと10分以上かかる。
それに今日はリハーサル。
明日の400人と比べても今日は20人だから
楽勝に動きはつけられる。

ふふふ

これなら、
僕の遅刻には誰も気づきまいて・・・

× × × × ×

リハーサルを無事に終え
会社に戻って打ち合わせ。
明日の撮影の詰めを行う。

「問題なし!
あとはやってみないとわからないっすね!」

「じゃ、解散!」

そそくさと荷物をまとめ
会社を出ようとしたら・・・
だいぶ前にお仕事した
プロデューサーとばったり

「あ!長谷くーん!久しぶりぃ~」

「ういっす!」

「どうしたの?最近顔出さなかったじゃん」

「いや、呼んでくれないからっすよ!」

「あははは、じゃあさ、2月空いてる?」

「え、2月っすか?」
 
 
 
 
またまた、僕のスケジュールが埋まった。
休まず働け。
そういうことですかね?

え?そういうこと。
あ、はい。ういっす。わかりました!