新・カチンコ日記2

根無し草男の映像日記

総合ってさ

12月11日
ちょうど11時くらいに
電話が鳴り起こされた。

昨晩はドラクエをやっていたので
遅くまで起きていたから。

仕事の電話だったが
ちょうど番組の撮影日と重なっていたために断った。
他の奴を紹介しろと言われたが
貝本さんぐらいしか
知らないので教えることにした。

結局やらない仕事の電話で起こされて
ふらふらしながら
今日の仕事をまとめようと
PCで作業してたら
ゴツンと音がして
次に息子の鳴き声が聞こえてきた。

「あ、やったな」

うちの息子はハイハイから
伝い歩きほどまでに成長していて
ちょっとしたところなら
すぐに手を伸ばして立ってしまう。
都合、よく転んでは泣き、転んでは泣きを
繰り返している。

でも、今のはちょっと違った音がした。

「どした!」

駆け寄って見て血の気が引いた。
息子の口から血が
ダラダラと流れでているじゃないか!

「うわーっ!」

すでに、洋服の袖口は
真っ赤に染まっていて
痛がる息子はどこを切ったかを
なかなか分からせてくれない。

「病院だ病院!」

僕はすぐにPCで緊急で見てくれる
土曜日でも見てくれる病院を検索した。

『○○総合病院 緊急小児科あり』

すぐさま、僕と奥さんを着替えを始め
出発の準備をし始めた。
するとどうだろうか
息子は今まであんなに
泣き叫んでいたのに
全く泣かなくなっているじゃないか!

口をあけさせて見ると
ちょうど舌の先に血豆ができている。
あー、生えたばかりの歯で
舌を噛んだんだな。

口の中や顔面部分の傷は
治りが早いと言うが
ここまで早いとちょっとびっくりだ。

「どうする?行く?病院」

「ああ、もう、電話して行くって言っちゃったし、
素人判断は禁物だからな」

「うん」

自宅前でタクシーを捕まえて
とりあえず病院に急いだ。

急いだ。

総合病院で僕を待ち構えていたのは
想像を絶する光景だった。
すごい数の人だ。
受付と書いてある場所は
すっかり人で埋め尽くされてしまっていて
どこに受付担当のお姉ちゃんがいるか分からん。

「ねえ!さっき電話したもんだけど!」

「あーちょっとお待ちください!」

はぁ?一体全体なんなんだここは?
これが病院か?病院なのか?
今、口を切ってワンワン泣いていた子供よりも
去年貰った薬をまた貰いたいっていう
相談している奴の方が先なのか?
いや、親の身勝手な意見もあるだろうが
どう冷静に考えても、俺が先だろう?
しかも、なんなんだ、このスローなスピードは?
仕事の処理能力が低すぎるぞ!

そこで、10分ほど待たされて
行かされたのが形成外科。
切ったのが口なら
小児科じゃなくて形成外科だろうと。
まあ、それはいい。
総合病院のいいところだ。
どんな科も揃っている。

で、でだ。

初診だからって、
問診表を書かされて

「少々お待ちください」

ってオイ!
何時間待たせるんだよ!
0歳児って書いただろう?
そういったところに愛はないのか?
まあ、仕方がない順番と言えば順番なんだから。
でも、後どのくらい待つのかとか
何人くらいの人が待っているのかと
そういう人を待たせるための親切というか愛が
全くこの病院にはない。

だいたい、息子を呼びにきたときにだな
名前を間違えて呼びやがったりよ
なんなんだよ!
ちゃんと書いただろ!
ひらがなでルビも振ってあったろう?
おーう!
いい加減にしろや!

結局1時間も待たせやがってよ。

患者が沢山いるのはいい。
仕方がない。それはわかる。
でもよ、違うんじゃねーの?
病院だってよ、金取る訳だろう?
慈善団体じゃねーよな。
患者=お客だろ?違う?

カスタマーサティスファクション=CS
って知ってる?
いや、もうすでに時代は
CSから先に進んでいるけどさ。
お宅の病院さ
それが全くない。

緊急じゃなきゃ、
二度と行かねーから!
つーか、緊急でも他に行くから。

総合病院なんて嫌いだ。

息子の怪我は結局なんでもなく。
4・5日もすれば直るらしい。

ま、そんな訳で
今日の半日はつぶれてしまいました。
でも、午後からはカッツ君が
オフライン編集マシンを持って
自宅まで来てくれる予定です。
午後から編集開始ですな。

と、同時に今日は奥さんが
友人たちと忘年会に行くというので
夜から僕一人で息子の面倒を見ることに。

奥さんが出てからは全くおとなしいもんだった。
離乳食を食べさせて風呂に入れて・・・
と順調だったのはそこまでで
風呂から出る時からが戦争勃発だった。

まず、風呂に入ると行っても
僕自身は体はもちろん頭も洗えない。
ひとたび息子から離れると
千と千尋の坊みたく泣き叫ぶからだ。
ま、後で風呂にはまた入るとして
さっさと息子の体を洗い
タオルにくるんで外にだす。
出す際、僕は裸だ。
パンツすら履けない。
真っ裸で真っ裸な息子を拭いてやり
オムツをはかせ洋服を着させる。
横にしてもすぐに起き上がりどこかに行きたがるので
顔面におもちゃをちらつかせて気を逸らしている間
僕がさっと着替える。
そのさっと着替えている間でも息子は
一瞬、僕がいないことを確認するなり泣き叫ぶ。

なんつー寂しがり屋だ!お前は!

結局そのまま抱っこ紐で
息子を抱き上げ
延々歌を唄いながら
寝かしつけようとしたが・・・無理だった。

風呂は中途半端だし飯は食ってないし
息子は寝ないし・・・

うおー!

早く帰ってきてくれー
奥さーーーん!

つーか、カッツ君もこないじゃん!
どうしたオフラインは!
何があった!