新・カチンコ日記2

根無し草男の映像日記

はぁ・・・

6月26日
懇意にさせていただいている照明部から
仕事の依頼電話をいただく。

「7月○日から○日まで空いてますか?」
「ええ、もちろんですとも!空いてますよ!」
「あ、じゃあ、折り返し電話してもいいですか?
プロデューサーに確認取りますから」
「うす。お待ちしてます」

と、5分後。

「・・・すいません。駄目だって・・・」
「はあ、そうですか。
まあ、仕方ないですね。
慣れてますから大丈夫です」
「・・・すいません」
「全然平気っす」

『はぁ・・・』

大体、CMの仕事はこういうことが多い。
CMの仕事には基本的に
『演出部』『助監督』という考え方がない。
なら、どうしているのか?
その辺の類の仕事は制作部が兼任しているのだ。
確か、制作部と演出部とは
表裏一体
と前にも書いたかもしれないが
兼任するというのは非常に大変なことでもある。
制作とは映像を作る上での
お金に関して責任を持つ。
また、演出部は映像を作る上での
クオリティに関しての責任を持つ。
全く、違うようで実は
非常に近いところをスレスレで飛んでいるのが
この制作部と演出部の2つの部なのだ。

相反していながら、
常に密接な関係

それを兼任するってのは
僕から言わせたら
『無謀』以外に言葉がない。

確かに、CMは1日とか2日で
撮影は終わる。
現場の仕切りとカチンコさえやれば
見た目上は演出部がいなくとも
できそうな感じはする。
だが、その現場の中身はどうか?
制作部は映像を
制作する環境を作る部

演出部は演出ができる
環境を作る部
でもある。

混乱している方もいるだろうが
これは似ていて違う

例えば学校の
教室内のシーンがあるとする。
先生がいて、生徒が30名くらいいて、
と人数からエキストラや
俳優部が割り出される。
んで、予算の都合があるから
エキストラは20名で!とか
先生は無しで!とか
予算的な都合で
直接演出にかかわらない部分を
制作部がそぎ落としていく。

んで、演出部は
じゃあ20人で30人に見えるように
配置を考えようとか、
先生は役者が来ないから
内トラ(スタッフをエキストラに使うこと)
にしようとか
そういった、
演出的な判断を下す。

もちろん
「そんな人数でできるか!」

とか

「そこに人数を割かないと
台無しだよ!」

などと制作部と喧嘩することもある。
つまり、この二つの部が協力して
こその撮影現場なのだ。
 
 
割と熱く言ってみたが
CM業界に『演出部』
根付くことはあるのだろうか?
クオリティを下げずに
現場の撮影スピードを上げるのは
『演出部』にしかできないと僕を思う

ご清聴ありがとうございました。
 
 
 
 
さて、5ヶ月目を迎えた我が息子だが
最近なかなか寝ない。
寝てもすぐに起きてしまう。
ちょっとした物音で
『ビクッ』と起きてしまい泣き出す。
すっごい大変。
僕がつーより奥さんが大変。

なんとか、抱いて寝かせつけたと
ベットに置いたら

『ギャーン!』

と泣く。
抱くと泣き止む。
置くと

『ギャーン!』だ。

これが、いたちごっこってやつかい?