新・カチンコ日記2

根無し草男の映像日記

手段選ばず。

9月26日
ほっておくと傷口が広がりそうな気配が
ムンムンとしているので、
今のうちに考えうる範囲で知恵を絞る。

早急に打てる手と
時間をかけていかないとならない手。

事態は急転直下になる可能性も秘めている。
だから、早急に打てる手を打つ。
今まで整理だけにしか使っていなかった
名刺フォルダーを引っ張り出す。
すでに4冊あり、その厚みも強力無比だ。
1ページづつめくり、
名刺を一枚づつ確認していく。


簡単に言えば
誰が味方になるうるか?だ。
そして、誰が俺を良く思っているのか?である。
極力、どんな仕事においても
敵を作らず、逆に敵こそ味方にするよう
心がけていた。

どんな時においてもそうだと思うが
敵を作るのは簡単なことなのだ。
つまり、簡単な方にばかり動いていれば
それこそ周りは敵ばかりになる。
常に、一番大変な方へ
一番過酷な方を選択する。
かなり難しい問題だが、
念頭に置いておくだけで
随分と違うもの。

ま、そんな訳でどんどんピックアップして
次々とメールを書いていく。

が、その次々と送り出されたメールが
次々と宛名不在で戻ってくる。
すでに退社したか、別の会社に転職したか、
メールアドレス自体に変更があったか。


幸い、すぐに返信をくれた方もいた。
大変に嬉しい。

あの時、ぺーぺーだった彼が
今ではプロデューサーだという。
あの時、走り回っていた奴が、
今では引き抜きに合うほどの人間に成長したという。
時間とは恐ろしいものだ。

でも、人間、本質は変わらない。

あの時、一緒に辛酸を舐めた奴
あの時、地を這うほど疲れた打ち合わせ
あの時、共通の敵に立ち向かった現場

戦友はきっと返事をくれる。


そして、それに応えるよう
僕はしなければならない。
決してそんな自信は無い。

だから、今まで打ってこなかった手段だが、
どこかで打たなければならないのだ。
今日でなくても、来月打たなければならないかもしれない。
いや、どーせなら早い方が良いんじゃないの?

蒔いた種はすぐには芽は出ない。
水をやって、肥料を与え、じっと太陽を浴びさせて
ただただ、待つしかない。

もし待つ時間に決まりがあるとしたら
種を蒔くタイミングは早い方が
きっと花を咲かせるのも早いはずだ。

よくわからないが、
とにかく次へ次へだ。




そうだ、ボーっとしている場合じゃないのだ。





じゃ!