3月26日
9ヶ月あったら子供だって
歩くさと言わんばかりに
昨年3月に生まれた娘は
冬編撮影後に帰京すると
成長していた。
9ヶ月あれば
憎まれ口の一つも叩くよ
って具合に帰京すると
息子の言葉の
ボキャブラリが増えていた。
一つの仕事に対して、
これだけ長期に渡り関わったことなどない。
いや、実は言うとまだ正確には終わっていないのだ。
すでに助監督としての
職域を遥かに越え
自分は何者であるかすら
わからなくなってきている。
先の見えぬ闘いの船に乗り
一時は沈むと思った船にしがみつき…
折れた帆を立て
歪んだ進路を修正した。
いや、実際は眺めていた。
帆さえ治れば!
進路さえ修正されれば!
と、指をくわえて眺めていたのだ俺は。
そして、映画は完成した。
任務完了。
早く新しい仕事来い!
じゃ!