新・カチンコ日記2

根無し草男の映像日記

危険な相性

8月4日
オフライン編集2日目。
今日から本格的な編集作業に入る。

7分ばかりの映像だが
編集は昨日を入れて4日間ある。
僕はこの間に大まかな編集を仕上げないとならない。
とは言っても僕はノンリニア編集機を
上手く扱えるスキルを持ち合わせてないので
制作のM君にオペレートしてもらう。

「M君はなに、ファイナルカットマスターなの?」

「いや、そんなことないですよ。
 マスターじゃなくビギナーです」

「はあ?じゃあ駄目じゃん
 役に立たねぇじゃんかよ!」

「あ、いや、とはいえ普通の編集なら
 問題ないっすよ」

「ふ〜ん。あ、そう」

「任せてください」

「じゃあ、早速だけど黒から1秒でF・Iして、
 決まったら6秒。1秒食ってF・O。はい」

「あ、は、はい!」

× × × × ×

編集は順調かに思われた。

「すいません。またフリーズしました」

「あ!固まりました…」

「反応がない…フリーズです」

かれこれ7回程だろうか
編集作業は一向に進まないまま
午前中をフリーズで奪われた。

それがMacの人間臭いところだとか、
Macの特性だとか、
扱う人間との相性だとか
Mac好きは言うかもしれない、

いや、言われた。

さて、信頼できる道具というのは
常に使いやすく、
常に快適で、
常に同様の結果を
もたらしてくれるものだ。

つまり、僕の中で
このMacは道具として失格。

Winだって厳密に判定したら失格。

つまり、コンピュータは
まだまだ本当の意味で”道具”になっていない。

なんでこんなことを書いたかと言うと
前々からコンピュータを使ったノンリニア編集で
必ずこのフリーズに見舞われるからだ。

数少ないディレクター経験なのに
必ずフリーズに悩まされる。
つーか、普通はフリーズしないはずなんだが…

”え?それが相性?”

つまり、あれだ
僕の前にはフリーズしないMac
持ってくるように!
ってことだ。

「明日までには直します、
すいませんが今日のところはお引き取り下さい…」

M君が深々と頭を下げた。

仕方ない今日は帰ってやるかぁ