新・カチンコ日記2

根無し草男の映像日記

つなぎ

9月29日
早朝の新幹線に乗り西へ。
ホームで走りいく新幹線を
携帯のムービーで撮影して
息子に見せるために奥さんに送ったが
返信された文章は

”「かんきせん」って言ってるよ。”

だった。
そもそも、新幹線は換気扇ではない。
換気扇が新幹線であるはずもない。
しんかんせん と かんきせん 
似てなくもないと言い切れるかどうか
かなり微妙だと思う。
そんな訳で西へ向かう。

途中、P昇進おめでとうのIちゃんさんに
小説をあげると約束していたので
渡そうかとカバンから出したが、
向こうは禁煙車、こちらは喫煙車、
車両が結構離れていて諦めた。
で、そのまま、一度読んだ小説を読み返した。

読んだのは「半落ち

映画は観ていないが
かなり良い話しである。
で、初めて読んだ場所と
ほぼ同じ場所で

号泣。

新幹線内で号泣。

幸いにも隣には誰も座っていなかったが
朝から号泣してしまった。
35を目前に急に涙もろくなている気もする。
しかし、良い本は
いつ読んでも良い本だなあ。

と、号泣しながら思う。
新幹線で号泣。

息子的に言えば
換気扇で号泣である。

全く意味不明。


西の空は今にも降りそうな気配。
いや、少し降っていた。
これが撮影に向かう日であったら
とても、号泣などしていられないとこだったが、
オフラインも本編集もMAも
ありがたいことに
室内作業である。
青空オフラインだったら
とてもやばかった。

で、とてもヤバイ状況とは程遠い感じで
オフライン開始。
監督のいる目の前で
ちらちらと意見を聞きながら
編集を進めていく。
こういうフォーメーションでと
打ち合わせた訳ではないが、
監督をフリー状態にして
僕がエディターの隣で
指示を出しながら、相談しながら
オフラインをしていった。

監督業もやっているという僕を
少し気遣ってくれているのかもしれない。

とても有難い。
とても嬉しい。



と、実際、本人が僕の日記を
読んでいるから書いたわけではないが
今回、かなり自由というか勝手というか
好きにやらせてもらっていて
本当に楽しい。
仕事が楽しいことだと
再発見させてもらいました。

ありがとうございます。
S部さん。

食事の席で
Iちゃんが沢山のスタッフに
日記のことを吹いて回ってくれたので
結構な方々が読んでいるかもしれませんが
皆さん、ありがとうございました。

もう、恥ずかしいので
読んでも、僕に直接感想を言わないで…




オフライン終了。
大きな問題も、
小さな問題も無く、
滞りなく終わった。

当初予定になかった60秒も作成し
終わってみれば
自分が想像していた不安も
消し飛んでしまう程に
安定した結果を見ることができた。

明日は本編集。

西にはまだ暫く滞在する予定だ。

じゃ!