4月3日
VP打ち合わせ。
キャスティング担当から
台本の年齢と設定に沿った俳優資料の検討と
今日から参加してくれることになった
制作部との打ち合わせ。
いよいよ、文字を映像にする準備の
第二段階が動き出す。
俺が書いた台本、文字が
香盤に落とし込むために分解される。
国語が数学になっていく…
シーンがシーンナンバーになり、
役名が丸印になり、
劇中の時間が、実際の時間とリンクする。
具体的な撮影スケジュールも立てて行く。
今回のVPはどれくらいの日数が必要か?
前回、20分の作品を作るのに
3日間の日程を貰って撮影した。
今回もそれと同じか、
下手をすると1日少ない日数かもしれないと
なんとなく感じていたというか
覚悟を決めていた。
○日から○日までの間で、
5日間、出来れば4日間で収めたいな」
「え?5日?今、5日と言いました?」
「うん、言ったよ5日、出来れば4日ね」
「前回より多いんですか?」
「内容的にね、ロケ地も離れそうだし」
「5日あったら余裕です、
天候予備日にもなりますし!」
予想外の日数。
これだけあれば、
一つのシーンにかける時間や
役者と事前に話す時間が
より多くモテる計算だ。
それは確実にクオリティに反映されるので、
いたずらに日数が多いのは
よくないことだが、5日ないし4日ってのは、
実にちょうど良いというか、
かなり素晴らしい感じ。
さすがにプロデューサーは
監督でもある人なので、
その辺の読みというか、
演出する側のことを良く知っている。
よし、問題は…
「アメフラシってどこに頼めばよいんですか?」
「アメフラシ屋さんだよ」
「そんなところがあるんですか!」
「ないよ」
「……」
そうだ、今回の撮影には
アメフラシがあるのだ。
とても重要で物語の鍵となる雨。
せっかくGOを貰ったのだから、
この雨は充分に生かしたい。
が、どうも制作の子は
アメフラシの経験が無い様子。
若干、少し、微妙に
不安が俺を襲う。
この不安的中するなよ。
じゃ!