新・カチンコ日記2

根無し草男の映像日記

徹夜の神様

3月9日
全開バリバリで寝坊だ。

昨夜、なかなか寝ない息子を夜中に連れ出して…
朝方、突如こむら返って…

10時に会社着なのに起きたら10時30分だよ
ひどいね。
まあ、とはいえ、今日は徹夜での作業が確定してい
て…1時間も2時間も大差ない感じ。

さて、これから20分くらいのVPをオフラインします
お手柔らかに…と四方八方から言われてますので
手は抜かず、力を抜いて取り組みたいと…

さて、少し間があいたので久しぶりにネットに接続。

メールが沢山きています。
すいませんね、返事ができなくて
まあ、忙しくないと面白くもないのでね。
で、今までの日記ではあまり詳しく触れていませんが
僕は今年に入って助監督よりも
監督の仕事が多くなってます。
嬉しいことと同時に不安なことでもあります。

助監督というのは、それなりに大変な仕事ではあるのですが
”責任”という部分に置いては
”監督”の比ではありません。
右か左かの選択があれば
誰がどうみても右であっても
僕の口から”右”と言わねばならないのです。
また、やってみないと分からないことでも
結論を持って答えを事前に出していかないと
ならないことも多々あります。
これは、10年の助監督経験で重々承知していたので
びっくりはしませんでした。
それよりも、自分で”決定する”喜びの方が上ですから。
ただ、助監督の目からでは分からなかったことが
沢山ありました。

一つは人間関係。
映像を作り上げる上で、関わってくる人数は
最低でも10人から20人。
内容によっても3桁以上の人間の仕事が絡んでいます。
CMでいうと
まず、クライアント、広告代理店、制作会社、撮影スタッフ。
クライアントだけでも広報だったり事業部だったり
数も3人から5人とか。
代理店も営業・クリエイティブなどで
3人から5人。
制作会社が
プロデューサーにプロダクションマネージャーなどで
3人から5人。
撮影スタッフが撮影・照明・録音・美術・仕上げ
20人から50人以上。

最低でもこれくらいの人間が一つの映像に関わってます。
助監督の時みたく現場だけではありません。
全ての人間に会って、話して、説明したりします。

お客さんの真意を探ったり
必要な情報を得たり
どうやって試写でGOを貰うかなど
10年の助監督が無意味だとは言いませんが
非常に僕にとって新しい戦いです。
現在も継続して戦っている最中ですが
辛いというよりも
この世で一番楽しい仕事かもしれないと
感じ始めています。

映像の仕事は”麻薬”だと
映画学校に入る際に言われたことがあります。

”一度味わったら、なかなか辞められない”

まさにその通りになっています。
もうじき僕は32歳になりますが
後戻りはできません。
退路は無く、進むしかないんです。
30歳でディレクターになれなければ
辞めようと思っていた時期もありました。
でも、辞められなかったです。
また、助監督に戻っても
辞めるつもりはありません。

徹夜だろうが、不眠不休だろうが
辞めません。
監督だろうが、助監督だろうが
やり続けます。

まだ、カチンコは捨てません・・・

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2005年ベルリン映画祭キンダーフィルム部門出品作品
映画「千年火」撮影日記はこちら

2005年2月12日渋谷UPLINK X
2005年2月24日ゆうばりファンタスティック映画祭オープニングナイト作品
映画「最後の晩餐」撮影日記はこちら

2004年2月28日放送/2005年2月23日DVD発売作品
TVドラマ「LOVE ASIA 花びらの舞う海へ」撮影日記はこちら
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撮影における専門用語(香盤表とかエフェクトとか)の解説はここ
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