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新・カチンコ日記2

根無し草男の映像日記

タイムリミットは23時

映「最後の晩餐」撮影日記

6月19日

朝から脅しをかけられた。

「今日は23時で絶対に切るから!」

プロデューサーからだ。

『切る』というのはどんな状況でも

撮影を終了させるという強硬な姿勢である。

はっきりいってびびった。

もし、万が一、撮りこぼしたら・・・

え、どうするの?

 

 

 

いや、考えないでおこう。

やるしかない。

 

 

 

今日は、物語上でもっとも重要で

監督も一番こだわりをみせているシークエンスの撮影

午前中の撮影をいかにサクサク進めるかで

午後の撮影時間が決まる

×  ×  ×  ×  ×  ×  ×

 

 

 

「撮りきれなかったらお前の責任だからな!」

 

 

 

と怒られた。

ものすごく怒鳴られた。

22時を過ぎた段階でまだ10カット近く残っている。

やばい、やばすぎる。

怒られたけど、別に気にはしていない。

責任は感じるが、だからと言ってスピードが上がるとも思えない。

僕がチーフだから撮影時間が短くなったのか

それはもはや誰にも判断はできないだろうが

どっちもでも構わない。

僕はできることしかできないのだから。

落ち着いて残り時間を有効に使おうじゃないか。

 

 

焦ったところで、結果は一つしかないのだから。

その結果が満足か満足じゃないかはその後だし。

 

 

さて、そうは言っても”マキ”を入れないとならない。

撮影で生じる”間”を埋めることが

一番簡単な”マキ”の方法ではある

しかし、そんな”マキ”では全くおっつかない

一手、二手先を読んで準備していかないと

今までもそうしようとしていたが、

様々な問題があってうまくいかなった。

 

 

 

「飛田ぁぁぁ!血のり持ってこぉい!」

「はいっ!」

「じゃんじゃん出せばなんとかなるはずだ!」

「・・・本当っすか?」

「・・・わからん」

23時

なんとか撮り終えた・・・

※まめ知識

  つながり

  今での日記を読んでいたら分かる通り

  台本の順番に撮影をしてくことはまずない。

  つまりシーン1の次にシーン2を撮ることがないということ。

  その際に生じるのが『つながり』という問題。

  例えばシーン2で鞄を持っていたのに次のシーン3で

  手ぶらだったりすると『あれ?』と思うよね。

  これは『つながってない』ということになる。

  そんな『つながり』を覚えて記録しているのが

  記録という部署で『スクリプター』とも呼ばれている。

  大体、女性が多い部署で決め細やかに『つながり』や

  『カット内容』を記録している。

  編集部との関係も強く、どう編集していくかを常に念頭においている

  見た目とは裏腹に相当に重要な部署である。

  それに対して芝居を優先させるために

  わざと『つながりを忘れる』と言った手法もある。

本日撮影したシーン

S#59/16/69/71/28/61/70/107/82