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新・カチンコ日記2

根無し草男の映像日記

準優勝しました。(つづきあり)写真追加

日記・コラム・つぶやき

2014年8月31日
ども、長谷巌一郎です。



今日は浅草花やしきに行ってきました。
というよりも、ちょくちょく花やしきに行っています。



当然、遊びに行っているんですが
基本的に、乗り物に乗っているとかではなく
15時から行われる「ハナゴマバトル」という
ベーゴマやメンコ、ひねりゴマなどの昔あそびに参加しています。
まあ、主にというかベーゴマのみ参加してます。



で、今日31日は
そのハナゴマバトルの常連が大勢集まっての
大会が開催されるということで参加してきました。



大会は大きく二つあり
誰でも参加可能な21バトル大会と
事前に選抜されたメンバーが参加する
加工タッグマッチトーナメント大会です。



で、僕は加工タッグマッチトーナメントに参加しました。



21バトルについては
参加してないので詳しくはアレですが
基本的にノーマルベーゴマの4人同時入れ
勝ちで3点、負け0点、引分1点の勝負を
20回ほど行い、
最後の1回にダーツとかサイコロとかの
運に身を任せたチャンスがあります。



合計得点が多い人が優勝という。


で、加工タッグトーナメントは
事前にエントリーしたメンバーが
それぞれペアを組み参加(大人&子供で)しました。



それぞれが、2個のベーゴマを与えられて
制限時間1時間の中で加工(削り)します。
時間内であれば1個でも2個でも削ってOK。
当然ですが、自分が削ったコマだけしか使用できません。

21_1_3

※削り中の模様1

1回負けたら終わりなのですが
タッグマッチですから相手がいます。
勝ち抜けるには2勝しなければなりません。
連勝すればそのまま勝ち上がり、
1勝1敗なら次は、大人、子供どちらが出ても構いません。
また、パッカンなど引分たら、交代します、それがルール。

21_2

※削り中の模様2

タッグマッチには僕の息子もエントリーしていたので
僕が組む相手は息子かとおもいきや
花やしき一座のメンバである デップが



「オタクの息子さんと組ませてくれ!チーム親友で登録したい!」

と熱いことを言ってくれたので、快く了承。
以前より息子とデップは大の仲良しなので
まあ、仕方がないか…

Photo

※チーム親友 花やしき一座 DEP&息子

で、僕は以前から知ってて
ウチのベーゴマ倶楽部にも遊びにきてくれている
愛称レッド君とコンビを組むことにした。
彼の少々生意気ながら、
実は素直な少年なところが好きだ。

ちなみにコンビが決まってから
何度か練習をしたが
素直に「わかった!わかった!」と
スポンジのように吸い込んで…
これまで出来なかった角を付けた投げ入れが出来るように。
それも床を喰いながらまくり上げるやつ!

すげー。


エントリーした内容は、
親子が二組、
師匠弟子が一組。
血縁関係のないチームが三組。
合計六組が参加した。



この六組のウチ
一組は息子がいるチーム、
もう一組には
同じベーゴマ倶楽部の大人メンバーがいる。



できれば、表彰台を我が倶楽部で埋めてやりたい
倶楽部のTシャツは真っ赤なので
表彰台を真っ赤に染め上げてやる!と言ってやりたい。



が…



息子のチームとは別グループになったが
もう一組とは初戦で当たることになってしまった。
いきなりの倶楽部潰し合い…
表彰台独占の夢はいきなり消えた。



しかし、お互い勝たねばならない、全力で。



試合は一回戦で
息子と花やしき一座デップの
「親友チーム」が二連敗で敗退。

そして、これがくじ運なのか運命なのか
どうして、こんな組み合わせになるか?の
同一倶楽部メンバー同士の対決。

沼袋ベーゴマ倶楽部の名将ナカノン率いる
「ひろのんず」と

僕とレッドの
「ビクトリーハンターズ」の対戦。


先鋒はレッド、
対するひろのんずも先鋒はひろき
双方とも子供が真っ先に出てきた。

僕達の作戦はこうだった。
相手が子供なら基本真ん中ドン。
相手が大人であったら角つけて抉り勝つ。
シンプルでありながら、もっとも効果的な作戦だと思った。

そして、レッドは作戦通り
真ん中に渾身の力を込めて投げ入れた。

対するひろきもほぼ真ん中に投げ入れた。



双方とも床外しを恐れたのだ。
縁を狙った投げ入れではなく
いわゆる『置きにいった』投げ入れ。

こんな場合はリキ勝負といって
地味な勝負になる場合が多い。


が、相手のコマの状態は分からなかったが
先ほどレッドが1時間で削ったコマは
正直素晴らしい出来だった。

「いける、これならいける。もうこれ以上削るな!」

最後に僕が微調整をして完成させた。
あえてストップウォッチでは計測しなかった。
これはレッドに『安心』を与えたくなかったから、
全ての試合でおもいっきり投げること、
おもいっきり投げたら、万が一負けたとしても
悔しいけれども、清々しいはずだろう、と考えたからだ。



そして、その作戦はドンピシャとなる。
いや、むしろそれ以上の結果だった。


中央付近で回るコマは
審判のトントンにより強制的にぶつかり合う。



本来なら小学6年生である ひろき の方が力は強く
その分、リキもあるはずだ。
つまり、長く回っているだろう。

が、リキの自信の無いレッドは、
悔いのないよう、
より力を込めて投げた!(はず)。

そして、それは、
初戦を『置きにいった』ひろきよりも、上回った!(はず)



一瞬の閃光とともに、
片方のコマがはじけ飛んだ!


「どっちだ!」


と声に出した瞬間、
レッドが大きくガッツポーズをした!



「っしゃー!」



レッドとハイタッチをした。



「よし、思いっきりいくぞ。」


「がんばってね」


僕は41歳の良い年齢をしたおっさんだが、
小学生(低学年)に心底勇気づけられた。

少し震えていた気もするが、
レッドの笑顔で震えが止まった。


そして、同門対決、同一倶楽部対決、
『沼袋ベーゴマ倶楽部』の設立メンバー。
倶楽部内ではブランド化するほどの
正確無比なコマを削る人、ナカノンとの対決。

倶楽部内、いや、花やしきのハナゴマバトルにおいて
ナカノンのコマは、リキがあることで有名である。


つまり、リキ勝負を挑めば、負ける。


僕はどちらかと言うとリキよりも
縁を回して裏から弾き出すタイプ。
攻撃力はあるが、
攻撃が外れれば、
相手に腹を見せる形となり…弱点になる。


では、どこに勝機があるか…


ナカノンのコマにリキがあるとはいえ、
今回は1時間の制限がある中での削り
お互い条件は同じだが、
僕が知る限り、正確無比なコマを削るには
1時間では圧倒的に足りない。

とはいえリキ勝負に持っていくのは怖い、怖すぎる。


しかし、角を付けるとなると
勝率は上がるだろうが、
負ける確率も跳ね上がる。



そこで僕が取った作戦は
当初の予定通りだった。



「思いっきり投げ込む(悔いのないように)」



僕は、先ほどのレッドと同じように
渾身の力を込めて中央に投げ入れた!


21_5

※ひろのんず ナカノンとの対戦
 これまで味わったことの無い最高の緊張感!


中央で睨み合うように並ぶ二つのコマ。
さすがナカノンベーゴマ。
音一つたてずに、かっちり回っている。

しかし、僕のコマも負けてはいない!


花やしきでは、独自ルール「トントン」がある。
それは、時間短縮と勝敗をはっきりさせるために
二つのコマ付近の床をトントンと叩き、
強制的にコマをぶつけ合わせるのだ。


が、睨み合ったコマは
審判がいくら床を叩いても微動だにしない。


全く動かない!



ノートントン!」



トントンしても無駄な場合、
審判が匙を投げるのが「ノートントン」だ。



そして、それは圧倒的不利な
ナカノンコマとのリキ勝負に入ったということだ。




見守る観客は知っている。

ナカノンのコマはリキが尋常じゃないことを。
そのコマにリキ勝負を挑んでいる僕が
どれだけ無謀かを。


僕は、人前であることを忘れ
コマを見つめて祈った。



「止まるな!止まるな!回り続けろ!回れ!回れ!」




グラグラとコマが揺れ始めた。
見ていられなくて僕は目をつむる。
だが、より強く祈った。


「回れ、こんちくしょー!」



実況席の花やしき一座 マスターが叫ぶ



「な、ナカノンのコマが頭を振っているぞー!」


「あー、止まったーーーーー!」



目を開くと、僕のコマだけが回っていた…。

同時に、嬉しくて叫んだ。

「シャーッ!」



二連勝で勝ちあがった。


泣きそうになった。

21_6



続く。

続き。



そして、二回戦目の相手は…
敗者復活戦を勝ち残った相手らしい。



ここまでで負けている
息子とデップの「チーム親友」と
昨年度日本一の「のーとみー」
そして、先ほど戦った「ひろんず」


この三組が総当り戦を行い
勝ち上がったチームと対戦することに。


当然、僕とレッドは対戦相手を想定して観戦する。


敗者復活戦は
二つの床でそれぞれが同時戦う方式。



片方の床で子供同士が、
片方では大人同士が戦った。


やはり、心のどこかで
息子のチームに勝ち上がって欲しかった。
そして、決勝戦ではないけれど
親子対決とかして盛り上がりたい、と。



そう思った瞬間だった。



息子のコマが弾き飛ばされていた。


息子の向こうで
デップも肩を落としていた。



恐らく敗者復活戦のボーダーラインは…
3チーム×2戦、1チーム4勝が全勝。
3勝あたりがボーダーかと思っていた。



が…



さすが、沼袋ベーゴマ倶楽部である。
名将ナカノンの「ひろのんず」が
有無を言わせない全勝。



ナカノンはさも当たり前のように
リキ勝負を制していた。



やはり、あのコマはリキがある。



僕はそう睨んでいた。
同時に、次の対戦相手は
この日、二度目の「ひろのんず」



あのリキのあるコマに
次はどのように戦いを挑めば良いのか?



やはり角で攻めるか?
先ほどと同じような形で行くか?



しかし、名将ナカノンに同じ手が通用するのか?
いや、裏を書いて…
しかし、向こうだって、対策は十分に考えているはずだ…



ここは…


全く考えがまとまらない。



作戦を決めかねている僕に
レッドも不安そうな表情をなげかける。



今だから言うが
この少年レッドの笑顔にどれだけ救われたか
まだまだあどけないフェイスのレッドだが
それ故に、笑顔がかわいい。
これは親の視点。



それだけじゃない、ベーゴマを回す時の真剣な表情と
勝利の瞬間の笑顔は頼もしいパートナーとして十分なほど。



「それでは、先鋒前へ!」



僕の視界の中で
ナカノンがひろきの背中を押していた。
同時に僕もレッドの背中を押していた。



「レッド、行こう。おもいっきり。ぶん投げてやれ!」

「分かった!」



「構えて! ちっちのち!」



レッドが床中央目掛けて
ベーゴマを叩きつけた!

奇しくも、先ほどの試合と同じ展開に
ここでも弾くか!それとも弾かれるか。


厳密に言うと
試合で投げた数は相手の方が多く、
そういった意味では
この花やしきのステージ上で
大勢に見られながら投げる数は
相手の方が上だ。

それに、投げている数が多いほど
肩が温まっている可能性が高い。




しかし、僕だって、
開始2時間前から投げ込んでいる!
十分に温まっているんだ!





ふとよぎるのは
開始時間前に、
僕もレッドも息子もひろきも(普段は皆仲良しです)
揃って床に投げ込んでいたが…

途中で息子とひろきが
浅草で行われているスタンプラリーに行ってしまったこと。
レッドは少しだけDSやってたけど
すぐに床に向かったのだ。
そして、見事な角付けをやってのけた。




その光景を思い出し確信した。


レッド、イケる、イケるぞ!


レッドの向こうに見える床に向かって
無駄かもしれないけれど
必死に叫んだ。


「回れ!行け!そこだ、攻めろ!エグレ!」



トントン無しで
ガンガンにぶつかり合う二つのベーゴマ。


弾くか弾かれるか、
回るか、止まるか、


すでに何十回もぶつかり合ったベーゴマは
互いにへろへろの状態。



ベーゴマの面白いところは
こんなにヘロヘロになっていたとしても
相手の力で逆に弾き飛ばすことや
逆に自分から出ていってしまうことがあること。

子供であろうが、大人であろうが
それが起こりうるのがベーゴマだ。


と、その瞬間だった。
多少頭を振っていたレッドのベーゴマだったが
その振った頭で、ひろきのベーゴマを弾き飛ばしたのだ。


「やった!」



さっきより確実にリキも入り
攻めに攻め込んだ投げ入れをしてきたひろき
だが、今日のレッドは強かった。

そして、僕が投げる番だ。


レッドは気を使っているのか
何も言わない。

「負けないで」とか「勝って!」とか
何も言わないんだよ。

ただ、目で訴えてきた。


「よし、レッド、もし、負けたらごめんな」

「うん、いいよ、でも、ここまで来たら勝ちたい」

「だよな、悪かった。よし、勝とう。
 おもいっきり投げてくるからな!」


その後、僕の背中に向かって
レッドが何を言ったのかは分からない。

ベーゴマにヒモを巻きながら
すでに全ての音は僕には聞こえてなかったからだ。




目の前の床、



そして、同じ倶楽部の盟友ナカノン。




倶楽部内の大会でも
ちょくちょくナカノンとは戦うことが多い。



ちょうど昨年のある祭りの時
大雨の中で行われた
無差別級大会。

予選トップで勝ち上がった僕と
予選2位で勝ち上がったナカノンと
決勝トーナメントの優勝決定戦で対戦した。

冷たい雨の中
倶楽部メンバーや一般のお客さんも固唾を呑んで見ていた。


一騎打ち。

勝敗は
弾き出しのみの1本勝負。


1回、2回と火花をチラシ連続して引き分けた。
火花が飛ぶ度にギャラリーの歓声も大きくなる。


そして…


僕は9時方向に角で攻めた、
ナカノンは逆サイド僕から見て3時から攻めてきた。

二つのベーゴマが床の上で
ダンスをしているかのように回る。

一周、二周…

三周目だったろうか、
ナカノンのコマが僕のベーゴマの背後にピッタリと張り付き
やばいと思った瞬間、弾き飛ばされた。


メンバーの話しでは
僕はしばらくその場から動けなかったらしい。
濡れた地面に突き刺さるコマを
探しにいくことも出来なかったらしい…






この勝負、負けられない。
そして、この日を今思い出したということは、

やはり、投げ入れる場所はココしかない。



「構えて!」



何度も何度も見ている
ナカノンの構えが、
床しか見ていないハズの
僕の視界の中で見えた。

少し余裕があったのかもしれない…


「ちっちのち!」


僕が投げ入れた場所は
バカの一つ覚えの9時。

が、角を付けたが回さずにリキをおもいっきりかけた。

中央で待ち構える作戦だった。



ナカノンも察知したのだろうか、
僕と全く逆サイドにドンッときた。



やばい!
角を多少入れた分、
トントンされた際に、
当たりどころによっては弾かれる!
角の分、先ほどよりも早いタイミングで
頭を振り始める僕のベーゴマ。


審判のトントンが
二つのコマを近づける。


何度も何度も当たる。





そして、一定の距離を保ったまま
お互いのコマは、再びビタ止まり。




ノートントン!」





一度、リキで勝っているとはいえ
二度連続で勝てるとは到底思えなかった。
先ほどのことを考えれば
そうとうなリキを入れてきているはずだ。

が、僕も、普段の倍以上の力で投げている。

ベーゴマが吹っ飛んでしまうくらい
投げている。

特にこの勝負においては
どこか痛めても構わん、
仕事に差し支えても構わん!と思って投げた。


だからなのか、
そこまでしないとダメなのか。


最初に頭を大きく振り始めたのはナカノンのコマだった。




そして、ほんの数秒差でのリキ勝ち。




またも二連勝での勝ちあがり、
しかし、同じメンツであっても
これほど緊張した戦いもなかった。





よし、決勝だ!





決勝の対戦相手は
あの取手BCの師弟コンビを倒した
花子とアン」チーム
普段、会社内でコマを削る父と
こないだ花やしき大会で優勝した息子との
リアル親子ペアだ。

特に息子の、
ここ一番の勝負強さはとてつもないものがある。

取手BCとの戦いでも
一勝一敗から二勝目を上げたのは息子だったし
勝った相手は取手BC会長からだったのだ。




決勝のステージに上がる前。

「2位は確定したから、もういいよ俺は」

「え?おいレッド、ダメだろそんなこと言ったら、
 勝とうぜ、ここまで来たら勝とうぜ!な!」

「うん。でもありがとう、
 ハッセーと組まなかったらここまで来れなかったよ」


「お前、俺を泣かす気か?ダメだ、勝つぞ、勝つぞレッド!」




そして、ここまで床外しを嫌う意味と
リキ勝負対策であった真ん中ドン作戦を辞めることにした。


「よし、ここで解禁だ。これまで封印してきた角で攻めるぞ。」

「分かった。」



練習した日数は少ないかもしれない、
がしかし、レッドはただコマを回すのではなく
角度を付けて床の端にコマを落とし
グルッと回すようにして相手を刺すテクニックを身につけたのだ。

それは教えた僕以上の出来で!

「勝てる、勝てるぞレッド!」

「そうかな?」




「構えて!ちっちのち!」


練習した通り、レッドは9時にベーゴマを落とした。
角度はばっちりだ。イケる、イケるぞレッド!

21_8



決勝戦は、弾き出しのみ。
リキ勝負や床外しは無しというルール。

何も恐れることは無い、
存分に攻められるのだ。




が、相手は前回の削りあり大会で優勝した
『かっくん』である。
ハナゴマバトルでも無類の強さの少年だ。
小手先の技ではなく、気持ちで勝つタイプの。

そんな勝負強い相手に
同じように気持で行ってもダメ。


角をつけてえぐり出してやれ!レッド!



そんな思いが通じたのか、
中央で待ち構えるかっくんのベーゴマに
床を食ってキーンと音をならしたレッドのコマが
相手の弱点を探し、
ダンスをしながら床のバンクを滑り降りてくる。



バチッ!



一瞬で勝負は決まった。
レッドが飛び上がって喜んでいる。


「よし!やったなレッド!」


「うん!なんかね、優勝したくなった。勝ちたい!」



泣きそうになりました、また。






「よし、勝とう!」



僕はコマにヒモを巻きつけながら
前に出た。

かっくんのパパは華奢な人だ。
あんな細い体で、あんなにリキを出す。


ああ、そういえば、この人のコマも
とんでもないリキがあるんだっけな…


でも、この勝負は弾きだけ。
いける、いけるはずだ。



僕もこの戦いから
封印していた角付けを解禁、
9時の縁を狙い回す作戦に切り替えた。





が、それが裏目だったのか、、、

21_7


何度か攻めたものの、
相手を床から出すことはできず
逆に裏を取られ、、、弾かれた。



一勝一敗。








ベーゴマの大会、勝負では
おっかけリーチが強いというの定説だ。

最初に一本とった人よりも
後に一本とった人が二連勝するというとう
いわばジンクスみたいなものだ。



まずい。




次の対戦はレッド対かっくん。
果敢に攻めるレッド、
真ん中ドンのかっくん。

互いの力が均衡していたのかパッカン。
両方のコマが同時に床を出て行く。

21_10



そして、再び大人同士の対決。


互いのコマが顔と顔をぶつけあいながら
激しいダンスのすえパッカン。



次の子供同士の対決は弾きなしの引分。


次の大人同士も再びパッカン。
二連続パッカン。

21_9




息を呑んだ観客が
パッカンの度にため息が漏れる。



そして、大人同士が3回連続パッカンの後、
子供同士の対決で勝負が決まった。




少し、3時方向に入ったかっくんのコマは
中央をすべり降りてきた。
レッドは正確に9時の縁に絶妙の角度で
ベーゴマを落とす。
内回りにかっくん、外回りからレッド、

弾き合い飛ばし合いのベーゴマダンス。



レッドのコマが2週回り3時から降りてきた時、
かっくんのコマはすでに中央で待ち構えていた。



本来なら、レッドのコマがかっくんのコマの懐に攻め込み
突き上げて弾き飛ばすはずだった…



だった…



3時からスーッと降りてきたレッドのベーゴマは
かっくんのベーゴマに
ある一定の角度から当たったにも関わらず…




僕達の夢は、はじけ飛んだ。




レッドはヒモを思い切り床に叩きつけ
悔しさを紛らわせている。

が、これが勝負だ。


「よくやったよレッド。すげーよ!な!」

「……」


ステージじゃなかったら
皆が見てなかったらきっと悔しくて泣いてたかもしれない。



いや、俺が。






ほんっとに優勝したかったし、
優勝するつもりだった。

沼袋に優勝を持ち帰りたかった。

レッドに優勝させてやりたかった。




でも、もう終わった。
またがんばろう。

21_11


次は川口ベーゴマクラブの会員限定大会。
そして、11月には全国ベーゴマ選手権大会がある。


両方とも削りありだ。


今日の結果を踏まえて
そして、今日の悔しさをバネに戦うぜ!



じゃ!