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新・カチンコ日記2

根無し草男の映像日記

爺さんが他界した日、僕が決意した日。

日記・コラム・つぶやき

2014年6月3日
ちょうどひと月遅れで祖父が他界しました。
映画好きになったのは
全部じいちゃんのおかげです。
じいちゃんありがとう
ありがとうありがとうありがとう!!!

じいちゃんに
僕が作った映画を見せたかった。


見せたかった!!

ども。

今日は仕事でスタジオ作業があり
出版用ビデオが完成したんだけども
その編集中に母親から連絡がきたんです。

じいちゃんが危篤だって。

でも、仕事に集中しないといけないんです。
じいちゃんの心配をしたとしても
届かないとは言いませんが
僕の祈りはきっとあまり意味をなさないでしょう。

いえ、それよりも
内装工事の職人だったじいちゃんですから
真面目に仕事をしないと怒るかもしれません。



でも、じいちゃんに怒らたことなかったなぁ。
何があっても、怒ったところなんか見たことなかった。



先月、婆ちゃんが他界した日、
爺ちゃんの見舞いにも行ったんです。

喪服から私服に着替えて。

そうなんです、
じいちゃんはばあちゃんが死んだことを知りません。

もしかすると、家で寝てるんじゃないかって思ったまま
病院のベッドにいたのかもしれません。

これで良かったのでしょうか。

僕にはもうわからないけど
きっと、天国かどっかで、



なんだよ、ばあさん、先に死んでたのか。

なんだよ、じいさん、私の後にすぐに死んだのか。


と話し合っているのかもしれません。
話し合ってて欲しいです。

あいつら黙ってたな…って。





僕がそもそも映画好きになったのは
じいちゃんの影響です。
僕は全く記憶にありませんが
休みの度に伊勢佐木町にあった映画館に
僕を連れ立って行ってくれたそうです。

記憶に残らないくらいの年齢ですから
かなり小さかったんだと思いますが
映画館に入ると全然ぐずらず、泣かず、おとなしかったそうです。

あ、これは、僕の息子も同じなんです。
映画が大好きで、映画をじっと観ます。

ですから、僕が映画学校に行き、
この世界で働きだしてから
度々、じいちゃんから質問されました。

もうなんの質問か覚えていませんが。



ここの日記でも度々書きましたが
僕は来年末公開予定の映画を撮る予定でした。
が、必ずモノにします。

じいちゃんの見舞いに行った日、
泣く必要なんて無かったのに
じいちゃんをまともに見られなかったです。

気の利いた言葉も思う浮かびません。

ただ、ただ、心の中で
じいちゃん、長生きしてくれ、
じいちゃん、俺、映画撮るんだ、って言ってました。

きちんとじいちゃんに言えば良かったです。

でも、もう遅いですね。

じいちゃんは死んだんです。


もう、優しいじいちゃんには会えません。


でも、映画は撮ります。

じいちゃんに見せられなかったけど
見せたいので撮ります。

だから、確実にモノにします。


どんな手を使ってもやり遂げます。





大人になるとさ、
人前で泣けないし、泣く場所なんてないから
ただ、じっと涙が流れてくる。

本当は大声出して泣きたい。

ばあちゃんとじいちゃんが死んで
大きい声で泣きたい。

でも、ただただ、涙をゆっくりと流すだけ。


そう、まだまだ、仕事は山積みだし
俺の書く映画は、ハッピーな映画だ。


明日からは泣かないよ。

あ、葬式の日だけ、泣きます。


ありがとうじいちゃん、ばあちゃん。

長谷巌一郎