新・カチンコ日記2

根無し草男の映像日記

運動会と応援団

10月11日

延期のかいあってか、

朝から絶好調に天気が良い。

逆に気温が上がりすぎて

問題になりそうなくらいだ。

さて、ウチの子らが通っている

幼稚園の運動会では

父親だけで作る応援団というものがあり

朝一番に応援団の応援という出し物もある。

これがまあ、ただのお手伝いの延長の応援なら

逆につまらないというか

参加する父親も少なかっただろうと思う。

他の幼稚園がどうだかしらないが、

この幼稚園の応援団は、

そんじょそこいらの結束力じゃないのが特色だ。

ほぼ、前年度の打ち上げ会場で

次の応援団長を決めるというスピードさで

そこから2ヶ月に一度くらいのペースで

打ち合わせと称した飲み会が開かれるのだ。

同じ幼稚園に子どもが通っているという部分だけの共通点で

みんな友達のような感覚で話し遊びあっている。

飲めない僕が

参加して帰宅するのが毎回3時とか4時になると言えば、

どれほどこの会が楽しいかお分かりいただけるだろうか…

正直、下の娘が幼稚園に通うのもあと2年。

つまり、今回を含めると2回しか参加できない。

何がさみしいって、

これがさみしいのかもしれない…

さて、そんな訳もあって、

今年の応援団では役割のある役を

やることにした。

太鼓叩きである。

応援団長の言葉や動きに合わせて、

ドンドンと叩くやつだ。

案外これが楽チンなんだけども

子ども的には目立つみたいで嬉しい様子。

「お前の目の前で太鼓叩いてやるからな!」

と、君のために歌うよ的なことを言ってやったら

娘は恥ずかしながらとても喜んでくれた。

すでに、ここの時点で応援団に参加した

甲斐があったというもの。

参加したくても参加できないお父さんたちには

大変に申し訳ないと思う。

で、もう一つ今回太鼓叩きを志願した理由がある。

それは、来年度の応援団長を決める際に

一歩引くことができるからだ。

これほど子どもを喜ばせることが出来る応援団だ。

他のお父さんたちもやりたいに違いない。

それに毎年、応援団長はその年の

年長さんクラスから選出されることが恒例で

尚且つ、兄弟がいれば幼稚園に通う最後の年。

ちょうどウチの下の娘が来年度年長で、

この条件に合致する。

まあ、つまり、応援団長の条件に合うこが

事前に分かっていたので、

事前にかわしておこうという作戦というか魂胆だ。

やりたくない訳じゃないが、

譲り合うが大人のやり方だろう。

そんな訳で応援団は大成功し

娘も大喜びしてくれた。

あいにく期待していたかけっこでは

ビリであったけども、

一生懸命諦めずに走った。偉いぞ。

まあ、でも、年中組の参加競技は

いかんせん面白くない。

初めてのお遊戯でもないし、

最後の年の締めくくり的な感動もない。

中途半端な印象は拭えない…

来年に期待しよう。

というか来年はきっと泣いてしまうだろう。

年長さんの組体操とかって本当すごいんだよね、

去年息子の組体操でも、溢れる涙を堪えるのに大変だったし。

で、運動会が終わると

今度は応援団の打ち上げが待っている。

僕くも今年で4回目になるなーと。

で、応援団長候補に入る年になると

スリスリと園長先生やら教頭先生やらが、

年中組のお父さんたちが固まっているとこにやってくる。

「どうですか?」

どうですか、言われてもね。

そんな感じでやんわりと話しをかわしていると

話しが徐々に核心に近づいていって

来年度の応援団長候補者が絞られていく…

まだ、下の子が通っているお父さんたちは

自然と候補から外れていき…

「ということは4人ですね」

と、これだけいて4人かよ!

「いや、僕は太鼓を今年叩かせて頂いたので…来年は地味に見る方中心で」

幼稚園の園長も無理強いはできないから

これ以上突っ込んでこない。

別なとこからも推薦の声が飛びかい

かわすにも限界が近づいてきたころ。

そっと園長が

「じゃあ、候補の4人さんで選挙といいますか、4人の意見を聞かせていただいて…ね」

と、これはこれで仕方ないかと思わざるを得なかった。

選挙のようなことで、

決まるのなら踏ん切りもつくだろう、やるしかないと。

これは僕だけじゃなく、

他のお父さんたちも同じだろう。

「では、今年の応援団長から次の応援団に向けてひとこと!」

「来年度の応援団長は、

はせさんにやって貰いたい!

お願いします、はせさん!」

「え! おい、話しが違うじゃんか!」

僕のその声はお父さんたちの

歓声にかき消された。

うーん、作戦として

僕の作戦より園長の仕掛けた作戦の方が上だった訳ですな。

この状況で、

断れるはずがない。

断る方が勇気がいるよ。

しかし、これほど地味に地味に

目立たないように参加していたのに

なぜこんなことに…

それほど、俺は目立つのか…

いや、太鼓だ、太鼓で目立ったのだ!

(太鼓腹だってことは関係が無い)

俺の作戦はすべて裏目に出ていたのだ!

「…わかりました。やりましょう!」

やるからには本気出しますよ。

(多分)第70代

県立◯◯工業高校

機械科2組 応援団長の名にかけて!

◯◯幼稚園

第13代応援団長決まりました。

なんだが仰々しいけど、

ま、対したことは無いんですよ。

でも、面白いことは面白いです。

子どもたちが喜んでくれるのなら良い!

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応援団長の腕章

ただ、来年に向けて痩せないとね…

じゃ。