新・カチンコ日記2

根無し草男の映像日記

虫の居所はいつだって良くない。

2月19日

決定稿を出してから

何度も何度も修正が入り

はっきりいって辟易している。

これで最後、これで最後と、

踏ん張っていたが、

昨日来たメールで

かなりぶっとんだ。

まあ、誰でもそうかもしれないが、

いや、少なくても自分は

その内に入るのだが、

人は締切が近くならないと

基本的に焦ってやらない、考えないものだ。

まして、締切を明確に決めておかなかったから

ここに来て、撮影が数日と迫ってからこそ

突然、こないだの雪のように

ハラハラと降ってくるのも

見方を替えれば、

当たり前というか起こりうることだ。

ただ、3年に及ぶ付き合いの中で

この事態を想像していなかった自分を呪うだけ…

ということで、昨晩遅く、

最終決定稿と銘打った台本をUP。

もう、大きな修正は入らないと思う。

いや、これから大きな修正になると

多分、間に合わない。

それでも修正せよとのことならば

やりますよ。的な事態。

で、翌日の今日は

あるお店の参考ロケハンが予定されている。

のであるが、それは15時からだ。

つまり、15時までは空き時間。

ではない。

先日、ロケハンが終わったので

伴ない、カット割りをしておかないと

現場で泡を食うことになる。

厳密には当日、芝居を見て決める訳だが

事前に考えておくことで

準備などの進行が多少は早くなる。

つまり、次に考える時間が増えるってこと。

だから、15時集合だから

その15分前には到着する逆算で

時間を作ってカット割りを進める。

作業としては、

台本とにらめっこしながら、

頭の中でロケハンした現場と

想像する芝居とを組み合わせて

どのようなカットを撮影したら

狙いの映像に、ストーリーになるかを

考えて、それを言葉にしていく…

簡単なようで非常に神経を使う作業である。

が、そんな時に限って

メールが来る。

原稿やスケジュールの確認メールがくる。

それに一度返信をしたら、

次々と来る、3分起きに来る。

「ふざけるな!うるさい!もう、メールしてくんな!」

と、全員に返信 で送信した。

パタリとメールが入らなくなった。

こっちが怒っているからメールしないのであれば

始めから怒っていれば良かったと思う。

僕が怒っていようがいまいが、

必要であれば連絡をするのだから

怒っていることで不必要な連絡が

シャットアウト出来るのならば

いささか面倒だが、

怒ったキャラで通す方が楽かもしれない。

これは、もしかすると、

監督とか演出家が基本的に

怒鳴り散らしたりする怖い人っていうのはキャラ?

無駄な連絡をさせないための作戦?

まあ、でも、通常なら

カット割りしてても、こんなに激しく怒らないのだから、

多分、今回は特別な思いを持っているのだろう。

特別なプレッシャーを感じているのかもしれない。

僕自身としては、

至って普通だし、平気なつもりなんだけども

のしかかる重圧は

今までの数倍あることは確かだ。

ロケ日数、特機、役者の数、エキストラの数、

台本のページ数、内容…

どれをとっても大掛かりな作品である。

楽しみで楽しみで仕方がない。

早く撮影したくて仕方がない。

そして、ずっと終わらないで欲しい。

ずっと、ずっと撮影を続けていきたい。

それは無理だけども…

虫の居所と言えば

自宅にいるカブトムシの幼虫が

やっぱり自宅内が温かいからなのか、

ちょいちょい土の中から出てきやがる。

戻しようにも、手を入れるのは躊躇われる。

だから入れない。

自分で土の中に戻りやがれ。

戻らないのならば、

ある意味自殺と見て、ほっておく。

心して、土から出るように!

虫の居所が悪いと

放って置かれるってことだ。

あ!ドンピシャ!

じゃ。