新・カチンコ日記2

根無し草男の映像日記

寒いよ、雪だよ、ロケハンだよ。

2月18日

よりによってこんな雪が降るなんて…

僕は朝5時に起きて支度をしていた。

外に出てみれば、雪がしんしんと降っている。

ダウンもマフラーも役に立たないくらい寒い。

だからといって、行かない訳にいかない。

今日はロケハンである。

当然ながら、

ロケハンで見て回る先々も雪である。

雪景色である。

それは綺麗で美しかったりするんだが、

いや、実際に撮影に来てみれば

雪は降ってない訳で

もちろんだが、今日とはまるで違う風景だ。

そんなことは百も承知だが

承知の中で見て回るのだが、

やっぱり、目の前の光景は景色は

雪景色であり、真っ白なのだ。

どうですか?

と言われても困る訳で、

これをどうとかの判断を

この場で即求めるのならば、

たったいますぐにでも雪を止めて

白く積もった雪をどかしてくださいな。

なんて、言ったとしても

多分冗談にしか聞こえないだろうね。

冗談じゃないんだよ。

このままの景色が

頭の中に焼き付いてしまったら…

現場で、当日の現場で、

違うの連発が出かねない。

いや、出さないけども、出せないけども。

今日一日がそんな雪景色だったら

とてもじゃないけども

辞めたくなるなぁと思ってたら

昼を前にして止んだ。

みるみる気温があがって、

マフラーをしてると汗が出る。

ダウンを着てると汗が出るなんて事態に。

持ってきた傘だって

ものすごく邪魔だ。

雨雪の降っていない時の傘ほど無駄なものは無い。

「当時になって、雪が降ってないから中止だ!

 なんて言われたりして!」

と今回の助監督チーフであるK君が言う。

「うん、あながち嘘じゃないね、それ」

「え……」

K君がちょっと驚いた。

「いっそのこと、降らすか?雪降らし」

「え…」

と今度はAPが僕の隣で青ざめた。

じゃ。