新・カチンコ日記2

根無し草男の映像日記

Oh! ディション。

2月16日

オーディションは久しぶりだ。

毎回、キャスティングに任せているので

基本は書類だけ見てOKを出している。

それで大きな間違いは一度も無いのだから

悪いことでは無いと思う。

が、今回は今まででは計り知れない事柄も多く

どうしても、自分の目と耳で確かめたかった。

とはいえ、メインの配役は

基本的にはキャスティングの思惑通り、

決める前に一度DVDで芝居を見ただけだ。

が、それで充分なことも多い。

直接会うことは、色々な情報を得ることが出来るが

その分余計な情報だって多く得ることにもなる。

メインの配役だと、

その余計な情報が邪魔で

適切な判断が出来ないこともある。

だから、すでに切り取られた情報の方は良い。

と、僕は思っている。

まあ、楽をしたいだけと言われれば否定はしない。

で、今日のオーディションは子役だ。

今、何かと話題の子役のオーディション。

女の子が一人と男のが一人。

女の子にはお芝居をさせたりして、

判断基準を設けてオーディションをしたが

男のには、そんなことはしなかった。

いや、無駄だ。

どのみち、数日後に会っても忘れている。

それが男の子だし、

その場、その日の体調や感情次第。

男の子なんてそんなものだと思う。

例外もいるだろうがね。

実際、自分の子や他の子を見ていれば

男のこと女の子の差は歴然というか

特に幼少時だったり小学生辺りでは

その差が顕著に出ている。

オーディションで呼んだ女の子は8歳だ。

が、男の子は11歳を呼んだ。

この3歳の差でも男の子はダントツで子どもだ。

女の子は、比べると数倍違う。

言葉の理解度も大きく違うし、

もちろん

【女は生まれながらにして女優】

という言葉もあるが

とにかくお芝居がうまい。

微妙な言葉を使っても

それをどうしてか理解してやってのける。

本当の女の子はすごい。

その分、男の子が、なんというか、

心が暖かくなるほどに、【無】だ。

少し難しい言葉を投げかけると

返してくるその表情はとてつもなく面白い。

子役のオーディションの前に

大人の女性のオーディションもやったんだが

大人になると、

知らなくて良いことを知ってしまうからだろうか、

子どものような 白さ が無い 見えない。

抽象的な言い方だが、

言葉に裏があるというか

無さすぎるというか

ま、いいや。

過去の記事でも書いたが

悩んでいる状態というのは、

実は、本当のところで、

答えは出ていると考えている。

悩んでいるのはむしろ

【その答え】を選択した場合に起こる

良いことから悪いことまでの

影響についてだろうと思う。

だから、迷ったら、

どうしてもすぐに決定を出さないといけない時は

こう、考えるといい。

後のことは、誰かが考えるはずだ、

誰ががきっと尻拭いをするはずだ。

そうだ、それは俺じゃないはずだ。 と。

でも、それは俺なんだけども

それを忘れることで決定を出せる状況になる。

もし、選択した役者が

現場に来て芝居をやらせてみたら

オーディションとはまるで別人のように

しゃべれないし動けないしで

大変なことになったとしてもだ。

その責任は役者ではなく、俺にある。

だから、俺がなんとかするんだけども、

それを考えていたら怖くて決められないので

考えないで決める。

いや、答えは出ているのだから

すぐに決められる。

昨日、APに

「監督は、どうせ、部屋に入ってきた瞬間に

     ほぼ決まっているんでしょうから…」

と言われてしまったが、

本当にその通りで、

実はオーディションが始まって色々やって貰うのは

とどのつまりは 確認作業 に近い。

その作業中にダメになることもあるし、

気にならなかった人が気になることもある。

だから、厳密にはその瞬間には決めてない。

ことが多いと思われるけども、

本当のところはかなりの確立で

【瞬間】で決まっている。

あえて、今日のオーディションが

瞬間で決まったかどーかは言わないでおく。

いや、言ってしまえば

かなり迷った。

いや、迷ったというよりも…

その選択を取った場合に

襲いかかってくる災難があるかどーか

言った瞬間に人格を否定される可能性とかも考えた。

言い方ひとつで鬼にも鬼畜にも般若にもなる。

今日は寒いのにわざわざ来てくれてありがとう。

皆は緊張して大変だったろうけども、

僕も、皆さんに何が埋まっているかを探るのに

大変でした。

あいこでしょうかね。

次は衣裳の打ち合わせとか

ロケハンとかがあります。

スケジュールがタイトなので

大変なんですねー。

じゃ。