新・カチンコ日記2

根無し草男の映像日記

本編集。

10月14日

本編集。

本当の編集である。

ノンリニアが編集の主流になり

画像の圧縮技術が改善され、

また、非圧縮での作業が可能なマシンの登場、

SDがHDになり、コアがデュアルになりクアッドになりだ。

結果として、

オフライン編集での映像クオリティが

本編集を経てもほとんど変わることなく

ほぼスルーパスっていう状態もなくはない。

特に予算的に厳しいVPなどは

この形が顕著に出ており、

ファイナルカットでオフラインして、

そのままMAのスタジオに持って行く…

ってことが多い。

いや、そればっかり。

それだけ画質の劣化が無い訳だが

その分、本編集を生業としていたスタジオは

ちょっと待ってよ!って状態だし、

とはいえ、全てを任されたことになる

ディレクターとしては、

アバウトなオフラインと、

厳密な調整が必要な本編集の両方をやらなければならない。

これはどんでも無いストレスである。

また、オフライン試写をする際に

映像的な部分を指摘されると、

これは本編集後に綺麗になりますとは言えない。

ほぼこのままがビデオになります、、、ということだ。

これは、我々もクライアントも

一回、一回の試写に気を抜けないことになる。

それはそれでシンドイのだ。

が、この流れがすでに主流である。

ファイナルカットもしくはプレミアプロで

本編集までやってしまうこと。

特にプレミアに関してだと、

会社がアドビなのでフォトショップ

アフターエフェクツなんかとの親和性も高く、

むしろグレードの低い編集機なんかよりも

よっぽど出来る子になり得る。

これが21世紀なのだろう。

全く想像していた事態とは違う。

編集は編集のプロがプロとして

作業を進めてくれるものだと考えていたのだ。

今のように、自分で取り込んで、自分で編集して、

自分で試写用のDVDを焼いて、

自分で試写をして、修正依頼を受けて、

自分で本編集のクオリティまで持って行って、

MAスタジオに入って、

やっと助けてくれるミキサーが登場する。

へたをすれば撮影が終わった瞬間から

心理的に一人で戦いの挽歌状態なのである。

まあ、良い面もあるので

ようはほどほどにってやつだ。

さて、そんな訳で本編集だ。

僕は本編集は絶対に自分ではやらない。

やりたくない。

だから、本編集をするためには

ファイナルカットであろうともエディターが必要であると

Pには口がすっぱくなるほどに言っておいた。

で、ここ数日はそのエディターと組んでやってる。

もう、オフラインの仕上げの段階から入ってもらって、

すんなりと本編集を出来るように、

また、オフラインの段階で簡単なエフェクトなんかを

作ってもらったりする場合にも

いてくれれば大変に心強い。

で、今日は本編集。

オフラインの段階で、

その場で部分的に本編集クオリティに仕上げることは出来るが

そこまで進めることなく試写をしようと話していた。

色々と、クオリティを部分的にでも進めてしまうと、

試写の際に、まんまの部分と変更する部分とが

ごちゃまぜになってしまって伝えづらいからだ。

今回は、最後の文字以外は

全てオフラインクオリティで通すことにした。

見えづらいテロップもそのまんま、

誤字もあえてまんまにしておいた。

そうすることで、オフラインからオンラインになった際、

変更された箇所が分かり安いからだ。

どのみち、色々な部分の探しものをするのだから、

先に分かり安い部分は提供しておかないと。

つまり、間違い探しで、結局一番最後まで分からなかった部分は

結構、一番目にしていたところであったり、一番中央だったり、

最も気づき安い部分にあったりもする。

何が言いたいかっていうと

言いたいのだから、言えるように

先にこちららから筋道を作っておいてやろうと。

さすれば、試写での対応もコントロールできるってもの。

そんなわかめで明日はMA。

ようやく1本完成。

同時に、ドラマVPのシノプシス2を書かないといけない。

毎週、毎週、なんかしらの締め切りがある。

だんだんと守れるかどうか疑問になってきた。

眠いし、疲れているし…

でも、ただただ、信じて進むだけ。

金が欲しくて働いて眠るだけ。

また、RCが聞こえてくる。

RCってラジコンのことじゃないよ。

じゃ。