新・カチンコ日記2

根無し草男の映像日記

ザリガニ

6月7日

もう何年ぶりかに

ザリガニを釣った、触った。

近所に割りと大きな公園があって

今日はそこに子ども二人を連れていった。

公園に行くという段階で

すでに息子は虫かごと網を持った。

虫かごは、水生生物もいけるやつ。

で、強くなったり弱くなったりする日差しの中で

子どもたちふたりは公園を四方八方に走り回りました。

けども、娘の方は早々に飽きたらしくて

途中、おしっこ漏らしたりもして

奥さんが着替えを持ってきたら甘えだして…

別の公園に移動していきました。

そこから息子は

まだまだいける口で

小さな網を一個持って走る走る…

やれ、あそこの方がいそうだ、

やれ、あそこは暗いが絶対にいる、

池の泥が動いたから何かいる!

途中、他の子どものお父さんから

ザリガニ釣りをするためのイカ燻製貰って

一匹ザリガニを釣ったものの、

本来の今日の目的はおたまじゃくしだったようで…

色々と走って探して転んでと大変だったけど

おたまじゃくしはいないくて。

で、小魚に目標を変更したんだけども

なにぶん、こちらの武器はちっちゃな網一本。

料理で使う おたま 位の大きさしかない。

だから、つまり、取れる見込みはかなり薄い。

が、息子は決して諦めない。

こんなところで、

キン肉マン教育というか

ネバーギブアップ精神が…

まあ、ヒーロー物に共通するメッセージは

決して諦めることの無い正義の心ってやつだから

普段、あんまり出ないのに、

こうした時ばかり顔を出す。

やっかいだけど、

真剣な眼差しを見てると

やりたいだけやれ!と思う。

でも、息子の手の長さでは絶対に取れないの

一回だけ、俺が手を伸ばして小魚を取った。

けども、虫かごにはザリガニが先にいてて…

「一緒にしてたらきっと食べられてしまうよ。」

「大丈夫だよ!」

何が根拠だか分からないけど

奴等は共食いだってする連中なんだぜ。

しばらくして、

息子がいきなり、虫かごを覗き込み言った。

「全部、帰す。」

「え?魚も?ザリガニだけじゃなくて?」

「うん」

「わかった」

理由はよく分からなかったが、

取った生き物はすべてキャッチアンドリリースした。

それからも、息子はあっちこっちに走って

生き物を(特に魚を)釣ろうとして

網を池に突っ込んだり、

ザリガニ用のイカを垂らしてみたりと

奮闘していた。

あんまりにもノンストップだから

強引に休憩を入れさせたり、

トイレに行かせたり、水飲ませたり、

部活じゃないんだから!

さっと水飲んだら

ピューッと走っていく。

トイレから出たら、そのまま池に走る。

「お、おい!」

夕方近くなって、池の底が暗くなってきたので終了。

ちょうど、娘が他の公園に行った後だったので、合流。

幼稚園が一緒で、最も仲の良い友達も現れて…

そこからまた、数時間…

で、ひとつ事件。

猛スピードで自転車を走らせた息子。

カーブを曲がりきれなくて…

思いっきり公園の柵目掛けてダイブ!

うわっ!ってくらいに飛んだ。

慌てて駆けつけたら

膝から血を流したくらいの軽傷というか

ほぼ無傷。

本人はびびったらしくて

一度、ビエーンと泣いたけども

「泣いたって痛いもんは痛いんだぞ!泣くな!」

と言ったらら泣き止んだ。

鼻息がものすごく荒くなってたけど。

帰り道。

膝が痛いんだろうけど、

自転車で来てるってことは

自転車で帰らないとならない。

苦渋の顔した幼稚園児が

自転車を

 

”ふぬうっ!”

とか言いながら走らせてる。

俺は、娘が寝たのでベビーカーを押してる。

声に出さずに息子は泣いている。

泣きながら自転車を漕いでいる。

よく分からないけど、

怒りをペダルにぶつけている。

でも、ぶつけ過ぎてスピードが出ると

危ないよ。

また、ダイブだよ。

そのジレンマにまた ” ふぬうっ! ”

虫かごは空っぽだけど

きっと今日のこと忘れないだろうな。

じゃ!