新・カチンコ日記2

根無し草男の映像日記

シノプシス…

6月3日

ある企業VPの仕事。

今回もここのVPはフルドラマである。

もっとも難しい部分が

一番最初の打ち合わせだ。

ドラマを選択したものの

果たしてそれが最良の選択であったかどうか…

先方としては、発注する段階では

テーマこそあれども、

それ以外何も提示しないのだから

不安以外の何者でもないだろう。

そんな状態に乗り込んでいく。

ここでのヒアリングが

先方に安心感や期待感を与え

また、こちらとしても正解に近づく最短の作業だからだ。

が、今回、ある事情もあり

急遽参加したために

この一番最初のヒアリングに参加できていない。

だから、いきなり資料を片手にシノプシスという

(まあ、ストーリーの少し詳細版みたいなやつ)を

提出することになっていた。

どんなに詳しい資料でも、

どれほど明確にヒアリング内容を覚えてくれていても

実際に担当者に会ってみないことには、

匂いというか、本心は見えてこない。

会社に向けて、社員に向けて作られるのがVPでもあるが、

実際に作業する段階では、

担当者やその上司を見据えてゴールを目指すもの。

そのゴールが見えないのだから、

今回提出するものは、

下手すると最もゴールから遠い可能性もある。

そんなこんなで、

午前中から打ち合わせ。

数日かけて作ったシノプシスに対しての意見を伺う。

で、案の定というか、なるほどね、というか

僕としては、ここでやっと第一回目のヒアリングってことだ。

同時に提出もしたけれども。

で、それを踏まえて再提出になったんだけど

「明日までになんとかなりますか?」

って!いくらなんでも急過ぎだろ!

今、打ち合わせして明日の夕方って!

全体的にゆったりしたスケジュールなのに

こういった部分だけは、ぱっつんぱっつんなのは何故?

とはいえ、断る訳にもいかず、

いや、逆にかなり大変なんですよと

暗に匂わせておいて

それなりに貸し借りの状態を作っておく。

こいうのが後々効いてくるのだ。

「やってみますけど…」

一抹の不安を抱えたように発言しておく。

いや、言ってしまうと、

打ち合わせの途中の段階で

頭の中では組みあがりかけてたの。

だから、恐らく数時間で書けると踏んだ。

でも、何時でもこういったスピードは出ないからね。

「お願いします!」

「(お願いされます)」

で、すぐに夕方から自宅で作業をすすめて

その日の夜には完成・提出。

APもよくわかっている様子で

シノプシスを確認後

”では、明日の夕方に提出しておきますね”

うん、そうです。そうしてください。

その日にすぐ出来上がったなんて

ファイルを調べれば分かることだけども

ポンポン量産出切ると思われるのは痛いからね。

って、急な翌日仕事で

来週までに作らないといけない

番組の企画書に全く手がついていない…

明日やるか?

もう夜だし。

じゃ!