1月26日
予兆というか前兆というか
朝、朝食は食べたものの
着替えもおぼつかないし、
返事もろくすぽしなかった息子だったが、
遅刻ギリギリの出発時間に
急に吐き気を催したと
便所に駆け込んだ。
吐きはしなかったが、
ちょっと様子がおかしいと
おでこを触るとちょっと熱い。
熱を測ると27度ちょい。
大事をとって幼稚園を休ませることにした。
幼稚園ではインフルエンザが流行し始めているようで、
気をつけてください、病院に行っておいてくださいと
言われたようだ。
とはいえ楽観的な長谷家では
今までインフルエンザに感染したことが無い。
子どもたちはもちろん、
僕や奥さんも感染したこと（記憶）が無いのだ。
だから、余計に楽観的だった。
風邪であることは間違いないだろうが、
これがインフルとは思えない。
熱だって37度じゃ、
平熱に毛が生えた程度じゃないか。
そんな思いで何の心配もなく自宅を出た。
おととい書いた書類を見直して訂正して
少しでもバージョンアップをはかりたい。
その時間は4時間弱。
いつもの喫茶店に入る前に、
この4時間をどのように使うかを考えておいた。
まず、最初の2時間を映像資料を見る時間にする。
資料は約4時間分あるのだが、
2倍速で見るという荒業を使えば半分で済む。
で、残りの2時間は書類の修正。
これに、雑多なことをやる数分か数十分の
時間を加味して逆算。
時間通りにいくことの方が奇跡に近いが、
まあ、計算は出来たのだからやってみよう。
で、出来た。
予定の1時間前に。
俺って優秀だなぁと悦に入りながら
冷め切ったコーヒーとお茶を飲む。
もちろん、同時に、
こんな書類で良かったのだろうかという思いが
ぐちゃくちゃに交錯していた。
もう、後戻りできないのに、
この仕事を引き受けたことすら懐疑的になってもいる。
同時に、この仕事をきっかけにして
次の仕事を狙ってる俺もいる。
同時に真逆のことを考えてばかりいる。
打ち合わせに向かう電車の中で
奥さんからメールが来た。
息子の検査結果だ。
どうやら、息子は長谷家で一番最初の
インフルエンザ感染者になったらしい。
奥さんからのメールには、
他の人に迷惑かけるかもしれないから
すぐにマスクして！とある。
カバンの中のちっちゃな巾着には
常にマスクを入れてある。
と、マスクを付けながら思った。
え？俺にも感染したのかな？
そうだしたらヤバイ。
とてつもなくヤバイ。
今後の仕事のスケジュールを考えると
明日以降、一日も休める時間は無いのだ。
で、同時に考え付いた。
感染している可能性は低いと。
何故なら、インフルエンザの潜伏期間は
病院で聞いたところによると、
1日から3日ほどらしい。
もちろん潜伏期間中にも感染するのだけれども、
ちょうど、その1日から3日間っていうのは、
僕がロケハン行ったり、撮影行ったりして、
朝早く、夜遅く帰ってきていた頃合と重なる。
いや、息子の隣で寝ているのだから
確実に感染していないとは言い切れないが、
娘や奥さんと比べると
その可能性はかなり低いと言えるだろう。
で、今後のことも考えて、
家族4人で仲良く寝ていたんだけども
僕だけ別の部屋で寝ることにした。
申し訳ないが仕方が無い。
あ、そうそう、噂のタミフルだけど
病院の方針もあって息子はタミフルを使用せず
熱さましだけで行くことになった。
そもそも昔は熱さましだけで、
インフルエンザと闘っていたんだからと
病院の先生が言っていたらしい。
ま、そんなことはどーでもいいんだがね。
自宅で付き合う奥さんや娘のことも考えてくれよなって。
何をやるのもフーフー言ってる息子を見ているのは辛いが
これも経験の一つとして考えてみるべきだろう。
ま、がんばれ。
パパはパパで、
今日の打ち合わせで出た修正依頼を処理して
明日の打ち合わせまでに完成させないとなんだ。
日記なんて書いている場合じゃない。
書いてるけど。
ま、がんばるよ。
じゃ！
