新・カチンコ日記2

根無し草男の映像日記

ぐわんぐわん

11月12日
来週打ち合わせのある
とある番組の企画書を
VPの撮影で忙しくなる前にやろうと
いつもの喫茶店に出向く。

引き受けてくれる宛がまで無い
領収書で購入した資料をパラパラとめくり
前回の企画書を見ていた。


急に、唐突に、おもむろに、
飽きた。
なんか、今すぐに書き始められる心境じゃないなと。
で、備え付けの新聞を読み始めた。

友人のライターAが
”おう!”とか言って目の前に座った。
こいつと待ち合わせたつもりは無い。
ただ、最近、こいつも、
この喫茶店で執筆をしているので
こんな風にちょくちょく会うことが多くなった。
まあ、お互い仕事があるので
こんな風に新聞を読んでいなければ
おそらく俺の目の前には座らなかっただろう。

「俺は、今日、ここで打ち合わせがあるんだ」

友人はそういった。

「なに?台本?」

「いや、今日は企画書だ」

売れてねーディレクターと
売れてねーライター。
で、同級生。

なんだかなー。

そうそう、今回助っ人で読んだ
○ッ○くんも同級生。
まるで年齢は違うが同級生。

思えば、いつも、なんだかんだと
つるんでいた三人でもある。

卒業して13年。
長い付き合いのようでもあるし
短すぎて互いのことなんか
本当は何も知らなかったりもする。


と、思っているのは俺だけかもしらんが。


暫く、友人と談笑して
その友人の待ち合わせ相手が来た。
友人は別のテーブルに移動し
俺は、閉じたPCを開きなおした。

遠目で友人の打ち合わせする姿を眺めていたら
今日は仕事する気にならねーかもと
漠然と理由もなく思った。
けど、撮影が近いVP関係の
アシスタントプロデューサーから電話がくる。


まあ、撮影前には色々な連絡が飛び交うものだ。
撮影という一つのイベントに向かって
沢山の人間がよってたかって準備をする。
皆、ギリギリになって慌てたくないから
出来るだけ早めに準備をしたいけど、
指針となる台本が出来てない。

先日の修正も
返答が来ないことにはいじることすら
無意味になってしまう。

修正の方向性は出たので
すぐに修正に入るんだけども、
一部分がペンディングになっていて
その部分に関しては明日になるだって。


明日は技術部との打ち合わせと
撮影現場のロケハンを予定している。
芝居がメインなら無策で挑むという手もあるが、
今回は無策で挑むと大変なことになる予感がする。

強制的なお勉強っていうのは
なんとも心地よくないものであるから
OKが出た台本まんまで撮影すると
おおよその場合、
睡眠効果抜群のビデオが完成する。

それは避けなければならないし
そんなものを作るつもりは無い。
その方が楽だし、台本まんまだから
無難に試写を通過すると思われるけども

それが出来たら苦労しないし
多分、もっと稼いでいるのだろうと思う。
モノがVPであろうがCMであろうが、
やると決めた以上は やる。
縮小はしても妥協はしない。


番組の企画書の画面を
VPの台本に切り替えた。
その場でカチカチと修正をする。
今日は結局、VPの準備と台本の修正に追われた。
帰宅しても電話が追いかけてくる。
ちょっとした確認、連絡、
メールも1時間起きに何通もくる。
香盤、修正メモ、連絡…

そして、別件のメール。


”そうだよなー、アイスコーヒーは無いよなー”


って昨日の日記を読んでからメールをくれた様子。
何本か動いているが、
掛け持ちで何本でもやるぜという
僕の日記からオーダーする気に
なってくれたのだろうか?


無論、僕から断る理由はありません。
ただ、条件ではなくて、
実情や現状の問題がいくつかあります。

逆にそれでも、発注してくれますか?って
オファーにオーダーで返す。

じゃ!


仕事メモ
今月は末頃までVPに掛かりっきりだが
合間を縫ってTV番組の企画打ち合わせや
今後のツメを固める予定で
数ヶ月前に作ったVPの
音声とテロップを改訂したものを
作るおまけのような発注もあって
先日、企画したCMの結果はまだない。
来月には営業したとあるTV局からのオファー待ちだが
今日のメールによると12月中旬までは
その別件で身体を取られそうだ。
ただ、想定外の予算がかかるので
OKなのかNGなのかは明日の判断。