新・カチンコ日記2

根無し草男の映像日記

寝返りは戻らない。

5月23日
現在成す術無し。
ただ、待つのみ。

今後の流転が目に見える。

回避出来ない
直撃のうねり。

天気ぐらいは味方しろ。

じゃ!


追記
今日は幼稚園の遠足があった。
もちろん俺は行ってはないが。
娘はすでにベビーカーでぐったりとしており
物音ぐらいじゃ起きないほど熟睡。
息子は疲れてはいるものの
帰りに買ったアイスを食べるまでは寝られんと
意地を張って起きていた。

その後、アイスを食べた後に
今日返却しないとならない
スーパー戦隊のDVDを最後にもう一度見て、
また、戦隊DVDが見たいと言って
相当眠いだろうにビデオ屋までついてきた。

「行きで寝たら、ビデオ借りないからな」

と言ったら、うとうととはしたものの
息子は根性を見せた。
ビデオ屋に着くなり

「寝てないよ!」

と飛び降りて
戦隊DVDのある棚に走っていく。
そして、その場に座り込み、
じっくりとDVDを吟味していく。

「これ、見た」

「これは、見てない」

「あ、これにしよっ!」

と、全く見ていない(生まれる前)戦隊物の
Vol9を取り出した。

「え?それ見たことないでしょ?いいの?
 それに9巻だよ、9巻。
 初めて見るんだから、
 1巻とか、どうせなら最終巻の12とかにしたら?」

そう言われると妙に自信を無くしたのか
あーうーとか言いながら
DVDを棚に戻す。
そして、1巻を手に取るが戻す。

そうなのだ、息子は巻数などどうでもよくて
DVDのパッケージがカッコよければ良いのだ。
それもレッドが表紙であれば…
1巻のパッケは息子を引かなかったようす。

で、結局は無難な○○戦隊VS○○戦隊にする。

今回は
未来戦隊タイムレンジャーVSゴーゴーファイブ』である。
もちろん、帰宅するなり見る。
すでに、息子はPS2の主電源以外は
自分で操作できるようになっており、
電源さえ入っていれば、
勝手にDVDをPS2に入れて再生してしまう。
その上、全てが終った後の
特典映像とかモンスターファイル的な
項目もリモコンで選んで勝手に見る。

漢字は読めないので
なんとく想像して選択しているようだ。

時々、出演者のインタビューを選択してしまい

「なんか、面白くなーい」

とリモコンを渡してくる。
止める方法を知らんのだ。
それに、インタビューとかは
いわばネタバラシ。
スーパー戦隊のレッドのはずなのに
なんか違う感じで喋っているのだ。
時折笑ったりふざけていたりして…

とはいえ、息子はなんとなく、
本当になんとなくだが、
撮影という行為ののちに
ビデオが完成することを
うすうすではあるが感じ取っている。

が、それは、ヒーローが、レッドが
存在しないということではなく、
本物のレッドを撮影している的な考えに近い。

撮影のこととかを
教えているつもりは無いんだが、
教えいているのかもしれない。
昨日なんかは、
ケーブルで放送していた
太陽を盗んだ男』を食い入るように見ていた。

「あれはなーに?」

「ああ、あれか?アレは爆弾だよ」

「ええー!爆弾なの?ゴッカーン!ってなるの?」

「いや、ならない、ならないように皆で止めようとしてるんだ」

「最後は、最後はボッカーンってなるの?」

「それは、最後まで見ないといけないよ。
 教えちゃったらつまらないだろう?」

「そうだね!」

と、息子は『太陽を盗んだ男』を必死に見ていた。
プルトニウムを盗み出すシーンでは
ドキドキしながら見ていたし、
いつ爆発するか、いつか、いつか、と
息子は気になってなかなか眠れない感じだった。

けど、その翌日は今日。
遠足の日。
早く寝ないと遅刻しちゃう。

うう、うう、と言いながら
TVに顔を向けたまま寝た。



それが、とても気になっていたようで、
遠足に向かう道すがらも
ずっと、奥さんに爆弾は最後に爆発したのか?と
聞いていたらしい。

奥さんは見ていないので最後を知らない。



息子よ。
いつか、思い出すかもしれない。
あの時、ラストを見逃した映画のことを。
その映画のタイトルは
太陽を盗んだ男」だ。
監督は長谷川和彦
確か、リメイク作品もあったはずなので、
間違えないで欲しい。

そして、間違いなく面白い映画だ。

必ず思い出して
必ず見て欲しい。


じゃ!