新・カチンコ日記2

根無し草男の映像日記

平穏

5月12日
本当は今日が
番組企画の提出日だったけど
昨日提出したので、
これといってやることなし。

朝、奥さんの具合が悪いってんで
娘を連れて、息子の幼稚園に行く。
結構久しぶり。

パパ行って!

と指示が出たのが遅かったこともあり
自宅を出たのが9時10分。
幼稚園には9時20分には着いてないといけない。
まあ、電動チャリなら5分で行ける距離なので
あまり気にはしていない。
こないだから、なんだか肌寒い陽気で
自転車で走るなり
前方のカゴに座る娘が

「寒いね、寒いね」

と連呼している。
後ろの座席の息子は
鼻歌でゴーンジャーを唄っている。

線路沿いを走って幼稚園に向かうんだが、
ちょうど、俺が通りかかる度に
電車が近づいたようで、
全ての踏み切りが閉じていた。
快調にノンストップで幼稚園に行く。

わりと幼稚園には送りに行った方なので、
顔見知りの奥さんがたが

”あ、なに、今日はダンナが来たんだ。”的な
笑顔とも苦笑いとも取れない
中途半端なスマイル0円な感じ。
ともあれ、
俺は、この奥さん方がたむろした駐輪場に
突入していかないとならない状態が
とっても嫌である。
なにしろ、俺は、
人の顔や名前を覚えるのが苦手で、
特に数回しか会ったことなくて、
しかも数時間で、
しかも、幼稚園の息子の同級生の親

覚えられるはずもない。

ただ、ただ、視線を合わせないようにして突入。
そうすると、相手から挨拶してくれるので、
すかさず、挨拶を返す。
そのタイミングも、あ、今、気付いたんですよっぽい間で、
決して、知ってて挨拶をしなかったわけじゃないんですよ的な
少し驚きを混ぜた、ハッとした感じをこめて。

で、勿論名前とか分からないので、
息子に聞いておく。



「おい、今のは誰くんのママだい?」

「えー、わかんなーい」

「は?わかんないの?」

「うん、そー、」

「役に立たねーな」




つーか、顔や名前を覚えるのが苦手なのは
遺伝するものなのだろうか?
もしくは、そういった感覚が
親から子どもへ伝染したってことだろうか?
遺伝ではなくて似たのだろうか。


ま、そんなことはどーでもいい。

帰りも同じような状況が待っている。
幼稚園の園庭に下りたがる素振りを見せる前に
娘を抱っこしたまま、
そそくさと自転車置き場に向かう。
時間ギリギリなものだから、
帰りにも奥さんの塊に遭遇する。

いや、まあ、はっきり言うと
先日、幼稚園の先生が辞める時に作った
お別れビデオの編集時に
全ての園児の顔を見ているので、
なんとなく子どもの方はわかるんだ。
だから、子どもとクリソツ率90%を越えてくれれば、
ああ、あの子のママか!となる。

とか言っても
”やあ、やあ、どうも、どうも”なんて言って
井戸端会議に参加するはずもないし、
そういうキャラでないことも
周知の事実でもあるので、

「おはようございまーす」

と連呼しながら、自転車を漕ぐ。
この時、注意しないとならないのは、
帰り道でも向こうから同級生のママが
自転車とかでやってくる可能性があるってこと。
ぼーっと帰宅の道を走っていると
いきなり前方をすれ違うママさんから

「おはようございまーす!」

と声をかけられることがあるからだ。
この不意打ちは結構驚く。
だから、帰り道も駐輪場と同様に
気を抜けないポイントである。




と、具体的には
特筆すべきことは何もない一日だった。
朝、息子を送っただけで、
後の10数時間は何も無い、ただの一日。

娘とアンパンマン見たり、
お昼ごはんを一緒に食べたり、
隣同士でお昼寝したり…



息子がソファーから
娘を蹴りで落としたりして
何事もなかったけど、
激怒して息子を
ドアから放り出したりもした。

たまに眠くて眠くてどうしようも無い時に
息子は予測不能な行動に出るのだ。

だからといって
悪いことは悪いので、
放り出した。
まあ、理由は他にも沢山あったんだけどさ。




って、実に平穏な一日。



でも毎日こうだと
家族が路頭に迷うので困るけど。





じゃ!