新・カチンコ日記2

根無し草男の映像日記

ロケハン1

4月14日
VP作品のロケハン。
小旅行ほど遠い場所へ。

電車に揺られること1時間30分強。

着いた先はもちろん東京都ではない。
地方ロケと呼ぶに相応しい距離
そして、その場所に関しても
都内では有り得ない風景から
やはり地方ロケと呼ぶに相応しい。


僕はこないだ
ロケ場所に関しては
必要最低限の条件さえあれば
あまりこだわらないと書いた。(気がする)
が、やはり、現場に来て見ると
ムクムクと何かがやってくるのが分かる。



さすが助監督I嵐は
率先して舞台になるであろう場所に立ち、
自分が想像しうる芝居をやって見せてくれる。
ちょうど転ぶシーンがあるんだが、
I嵐は頼みもしないのに、
ちょっとした段差から転げ落ちた。


「こんな感じに落ちることができます!」

「え?全然痛くないです!
 俳優部もきっと平気です!」

「もっと、軽く転んだ方が良かったですか?」

「一見、怖そうですけど、怖くないです!」


やっぱり助監督を連れてきて良かった。
それも戦友でもあるI嵐を呼んでよかった。
一時期問題にもなった彼のひたむきな真面目さが
こういった少人数の現場では、
ちょっとした救いにもなるし、
非常にありがたい存在にもなる。
恐らく、彼は、
俺がここで、違う!と言ったらば
それこそ何百回でも転がり落ちるだろう。
I嵐はそんな奴だ。
とっびっきり真剣で
とんでもなく一辺倒だ。

だからこそ、今日、ここではありがたい。

何にも無い原っぱのようなところで
誰もいない状況に立たされて
芝居を頭の中だけで考えるって
これ非常に大変なこと。
考えている最中にも質問が飛んできたりするし
次のことも考えないとならない。
ここの撮影時間はどれくらい必要ですか?
なんて、芝居も考えきってないのに
必要な時間を求められたりもする。

そんなことには
慣れてはいるんだが、

I嵐。

いいぞ、その調子だ。

行く先々で、俺の目線上に立ち芝居をやる。
ここだと、こんな芝居が成立しそうですよとか
ここは狭いので、こんなのはどうですかとか
自販機でジュース買えますよ!とか
次々にどうでもいいことまで
発言してくれる。
本当にありがとう。


明日のロケハンもよろしく頼むよ。


今回のVPの肝は
多分、I嵐にあると思うんだ。
彼次第で、僕の思考にも変化が起こるし
彼次第で、アイデアも付け加えられるだろう。
また、彼次第で、現場の空気が
良くなったり悪くなったりもするだろう。

一人助監督で
大変この上ないだろうが、
ばんばって欲しい。

その分、次に活かせるものが
沢山詰まっているのがVPだから…






じゃ!