新・カチンコ日記2

根無し草男の映像日記

事は劇的に変わる、一本の電話で。

4月11日
朝入った電話は
昨日の萎れた気分を
一気に変化させた。

ほんの少しのこと。
たった一本の電話。

それだけだ、事は劇的に進む。



担当プロデューサーから
クライアントへの直接の攻撃、
いや、電話。
よもや停滞するなど思ってもなかった事態が
転がり落ちる岩のように進む。
見えなかったスケジュールの霧が
快晴直前のように晴れ渡り
見通しがつくまでに回復した。

つまり、スケジュールに目処がついた。

来週に予定していた撮影は
再来週に延期することになった。
その分、手はずを整える手間は増えたが
乱れかけていた足並みを
揃える時間はたっぷりあることに。
すでに、この事態を予想して
メインスタッフのスケジュールの洗い出しや
ロケ先のスケジュールの洗い出しは進めていた。
また、ありがたいことに
朝9時の段階での電話だったので
今日の中で調整がいくらでも出来る。



「期間中のロケ先のスケジュールと
 スタッフのスケジュールを洗っておこう!
 キャスティングにも確定したスケジュールで
 洗い直してもらおう!」



夕方に制作部・演出部での打ち合わせ。
スケジュールが決まればこっちのもの。
全ての起点でもあるスケジュールが出れば
後は動くだけ、進めるだけだ。

すでに完成は見えた!


と、思っているのは演出する俺だけかもしれん。


口には出さないが、
解決できるかどうか分からない問題が
未だ山積みかもしれない。
でも、聞いてないことを心配はできない。
俺の心配の多くは
スケジュールの解決により
ほぼクリアになったと言っていい。

残された仕事は
現場で演出をすることだけ。

早く芝居を作りたくで作りたくて…




今回、前回も試みた方法を
再度やってみるつもりだ。
それは、ある種、数学的で科学的な手法。
創造ではなく想像された人間を作るために。
リアリティのあるリアルな人格形成のために。

突き詰めて考えると
ロケ地なんかは最低限の
条件さえクリアできていれば
どこでもいいのだ。

要はそこで、どんな芝居を作るか。
作りたいのは映像でありながらも
”お芝居”であるからだ。
スタジオでセットを作るわけではない。
ロケセットである以上、
台本上の設定から逸脱した物件は無い。
急に、ここのドアを開けたくなっても
ドアの先は作っていませんは無い。
そこにドアがあるなら
その先は必ずあるのがロケセット。
あまり突発的な発言はスタッフが大変なんだが、
その先に”ある”というリアルが
芝居にも影響すると僕は考える。

だからロケセット最高!とまでは思わないけど
今回の撮影においては、
ロケセットでなければならないと感じている。
まあ、セット作る予算は無いけどね。

ああ、早く撮影したい。
芝居を作りたい。
演出したい。

雨降らしやりたい!




じゃ!