新・カチンコ日記2

根無し草男の映像日記

二人旅。

2月23日
娘はバリバリに元気になっていた。
下痢が続いているので
外出は出来ない。

が、息子はそれに関係なく元気である。

王様のブランチを見ていた奥さんが

「これに行ってきたら?」

と、見ていたのは
レゴブロックで作った
世界遺産を展示したものだった。



先日の作品展でもそうだったが、
何か得たいの知れない物を作ることに関して
息子はとてつもない集中力を発揮する。
そんな想像力というか発想力の
一端にでもなればという思いらしい。
場所が渋谷だってのが
俺的には嫌だったが、
息子と二人だけで遠出するのは
あまり出来ることでは無いので、
さっさと着替えて出発する。



二人だからか、
俺とだからか、
息子は非常に聞き分けも良く
わがままも言わない。
こっちが拍子抜けするくらいに。

会場は”はぁ?”ってくらいに
狭くて暑苦しい場所だった。
更に、息子の背丈では、
レゴの全体像はおろか
その端っこすら見えない物もあり
目を離すと影に隠れてしまうような
会場のつくりだった。

迷子になったら大変だからなと
言っていたこともあって、
息子は狭い会場を俺と離れないように
必死についてきていた。

「ママに見せてあげないとね!」

と写真を撮る俺に言う。
いちいち抱っこして
レゴを見せてやるが、
大して創作意欲は刺激されなかったようで
大人が見たら、
はっきりと”すごい”ものなのに
これが小さなブロックから
作られたという実感が無いのか
全く興味を持っていない。
むしろ、当初興味なかった俺の方が
そのつくりの精巧さに魅入られてしまい
写真を沢山撮ってしまう始末。


会場の隣にあった
模型屋の方が息子には興味があるようで、
戦艦を見て感激していた。



「これはカタパルトと行ってだな、
 ここから飛行機が飛び出すんだぞ」

「へー、すごいね!あ、これは?」

「これは、戦車だ。この筒から弾が出る」

「へー、なんで?」

「敵を…この筒から弾が出るから、
 危ないから、あっちに行け!って脅すためだ」

「へー、あっち行けって言うんだ」

「…そうだ」



男の子である以上
多分、恐らく、必ず、絶対、
いや、今でも充分に武器に興味がある。
それは、まあ、仕方の無いことだと思う。

しかし、特撮スーパーヒーローとは違い
戦争で使用する兵器に関しての
説明はどうしたものか…


とどのつまり
人殺しのため。


正義のためでも、
地球を守るためでもない。




教えるのが早いか
勝手に知るのが早いか



じゃ!