新・カチンコ日記2

根無し草男の映像日記

クリスマスプレゼントは肉で。

12月22日
サンタクロースには申し訳ないが、
あんたをダシにしている。

プレゼントを是が非でも欲しい息子は
良い子にしていないと
サンタさんがどこかで見ているよと言えば
たちどころに言うことを聞いてくれる。
いや、確かに、こんな方法では
付け焼刃だろうし、
あんまり褒められた方法でないことは
重々承知である。
しかし、3歳も過ぎ、もうすぐ4歳になる息子は
すでに親の言うことよりも
サンタのプレゼントの方が効くのだから仕方がない。


あまりにも効くもんだから
少々、アレンジしてみた。

悪い子にしているとプレゼントが貰えないよ…ではなく、

『悪い子にしていると、
 プレゼントが肉になるよ!豚肉に!』

言い始めた当初は、

「えー、にくぅ~?」

と、少し面白がっていた様子だったが、
パパもママもおもちゃより『お肉』の方が良いと
真剣な顔で言い始めてから
息子の様子も変わりだした。

プレゼントを貰えないのではない。
貰えるのは肉なのだ。
それも豚肉、豚バラ肉だ。

この妙な現実的なプレゼントは
相当、息子にはショックだったようで
心底、プレゼントが肉に変わることを恐れている。
プレゼントが無いなら
ある程度の諦めもつくだろう、
存在自体が否定されたのだから。
しかし、箱を開けてみたら『肉』という事実は
そのリアリティもさることながら
3歳の子どもでも
想像しただけでクラクラするのだろう。


「これ!そんなことしてると
 サンタさんに電話して、プレゼントを肉にするぞ!」

「あ!ごめんんさい!」


だが、今日、言ってばかりで
結局は電話しないのだと思ったのか、
いくら言っても言うことを効かない。
それで、仕方なく、電話をした。
いや、もちろん、芝居だが。


「あ、もしもし、サンタさんですか
 あー、今年のプレゼントなんですけどね、
 肉にしてください。肉に。肉が好きなんで」


しかし、意地になったのか
息子は寝室の片隅で
文句を言いながらも
一向に出てこない。


数分経って
大泣きして息子が走ってきた。


「やだー、お肉やだー!」


かなり効きます。
どうですか、お宅でも、
クリスマスプレゼントは肉にしませんか?



じゃ!