12月16日
迫り来る撮影に対しての
準備プラン作成にほとんどの時間を費やす。
制作会社でPCを打ちながら、
出来上がった書類をプリントアウトして
それを見ながらチェックして
最終的な書類に仕上げたいのだが、
個人情報保護、情報漏えいの歯止めとして
フリーランスである僕が、
直接社内のPCから
プリントアウトすることができない。
いちいちUSBメモリにして
受け渡してプリントアウトしてもらっている。
その労力もさることながら、
情報漏えいに対しての
制作会社の負担は大きい。
会議室以外の出入りには
社員しか持っていないカードキーが必要だし
その出入りも番号によって
記録されている。
守秘義務情報のデータ持ち出しは
厳重に行われていて、
コンテなどの重要データは
個人PCに入れることは出来ない。
したがって、
こうして、制作会社に出向き、
そこで作業をして、
終ったらデータを
そっくり返却するという段取りになる。
いくら僕が
ファイル交換ソフトを入れてないと言っても
重要データは別HDDに入れると言っても
データの持ち帰りは厳禁である。
こんな状況は、かなり面倒なことではあるが、
確かに、もし、漏えいした場合に
僕個人が責任を取れるハズもなく、
ルールに従って作業をするしかない。
抜け道のような方法もあるにはあるが、
そんなことをして、もし、が
本当に起こった場合が怖い。
だから、粛々とルールに従う。
これは仕方のないこと…だろう。
しかしながら、
その分、作業量が増えたのも事実である。
書類にはナンバーが振られて
仕事が終った際には返却が義務づけられている。
仕事に入る前には
必ず守秘義務契約の書類に
サインしなければならない。
いや、これは恐らく、当然のことなのだろう。
だから、この作業に関して文句は無いし
言うつもりも毛頭無い。
ただ、作業量が増えたのだから
その分の時間が欲しいと思うだけだ。
現状、この作業が増えたことで
準備時間が増えたという話は聞いたことがない。
それが問題だ。
そんな問題も
何もCMに限ったことではない。
映画にしても近い対応が
取られつつある。
例えば、関係者全てに配られる台本。
裏表紙には無断複製の禁止・配布が
禁じられている旨が記されている。
これは、かなり前から記載されてはいたが、
最近では、台本の表紙に番号をつけ
配布先の番号と照合できるようにもなっている。
もし、台本が売られたり外部に洩れた時、
どこから洩れたがすぐに分かるという寸法だ。
が、しかし、この台本以外の情報を
厳密に管理するのは実際不可能に近い。
また、どこまでが漏らしてはいけない情報か
という情報も少ないからだ。
CMという特定の企業から発注された映像と違い
映画の場合にはその線引きが曖昧なことがある。
その映画の広告戦略によって
まちまちだからだ。
今まで僕が参加した映画では
情報規制がほとんど無かったが、
ありがたいことに
CMの厳しい状況を知っているので
すんなりと対応できると思う。
さて、そんな訳で
自宅に帰ったらほとんど仕事ができない状況だ。
エクセルで言うなら
大枠のセルだけ作っておしまい。
必然、会社に居残る時間が延びてくる。
いいのか悪いのか…
とはいえ、
僕の日記だって
結構スレスレを飛んでいるのだよ。
この日記のせいで
仕事が無くなっては困るんで。
作品内容に関する質問や疑問は
コメントやメールされても
お答えできませんのであしからず。
じゃ！
