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新・カチンコ日記2

根無し草男の映像日記

銭湯に行く。(11月の検索ワード)

気が付けば10万ヒット突破。
ありがとうございます。

12月1日
こないだ銭湯に行ってからというもの
うちの息子は銭湯が
好きになってしまったようだ。
風呂が大きいということだけでなく
入り口の木札を使った下駄箱
手首につけられるように
ゴムがついている脱衣所のロッカー
ケロリンの黄色い洗面器
泡のでる風呂。
自宅の数倍暑い湯船。
その全てが新鮮で面白い様子だ。

今日も昼間公園に行ってたりしたんだが、
帰り道にはすでに

「今日、おっきいお風呂行く?」

と銭湯に行きたい意思表示。
しばらくすれば忘れるとか思ったが
夕飯時にも

「ご飯食べたら、おっきいお風呂行きたい」

「じゃあ、野菜を沢山食べたらね」

「わかった。野菜を5個食べる!」

「いや、5個とか個数じゃなくて
 お皿に盛るから全部食べたらね」

「うん、わかった!10個食べちゃう!」

「だから個数じゃないんだけど、
 まあ、いいや、野菜食べてくれるなら」

と、今日は鍋だったので
野菜は豊富にある。
普段、全く野菜を毛嫌いしている息子だが、
今日は嫌がらずに
黙って更に盛られる野菜を見つめている。
そして、すぐに野菜を食べ始めた。
いつもなら、最後まで食べずにおいて
後で食べる、後で食べると言いながら
結局、途中で寝て逃げるという行為を
散々繰り返してきた息子がだ。

これには、少なからず驚いた。
しかも、嫌な顔をせずに
パクパク食べている。

「野菜、おいしいー!」

本気か?
その表情からは嘘は読み取れなかったが、
今まで食べなかった理由は
味では無かったということか?

と、まあ、あまり期待してなかったが、
息子は銭湯に行きたいという
強い信念で野菜を全て食べきった。


奥さんも娘も
体調が本調子でないこともあったので
はっきり言って、銭湯に行くのは
かなり面倒だったが、
約束は果たさなければならない。

で、銭湯に向かった。

さすがに4歳を目前ともなると
一度、やった行為やルールを
割りと克明に覚えているようで
履いてきたサンダルを
自分で下駄箱に入れたり
ロッカーを自分で選んでみたり
洗面器と椅子を俺の分含めて
持ってきたりしてくれた。

何でも無いことでも
あるのだが、
こんな少しのことで
子供の内面・脳みその
成長を感じた。



と、そんな息子だが
今日は帰り際に
大変な目にあってしまった。


風呂から出て
番台の前を通り、
出口から外へ出ようとした時だ。
前回、銭湯に来た時、
俺は、すぐに外には出ないで
番台でポカリを買った。
息子は、

「ジュース飲んだら
 ママに怒られちゃうよ」

「は?銭湯から出たら
 ジュース飲んでいいんだよ、怒られないよ。
 つーか、パパが良いってんだから良いんだ」

と、嬉しいくせに渋々ポカリを
一人で半分以上飲んだ。
そんな経験からか、
俺が出口の自動ドアを出た時、
息子は自動ドアのとこで立ち止まった。

「パパーぁ、ジュース買わないの?」

これは予想していた反応だった。
予め、奥さんが息子の銭湯好きの
理由を憶測したのだが、
風呂上りのポカリじゃないかと
想像、いや、断定していたのだ。
だから、それの確認の意味を含めて
俺はあえて、すぐに外で出た。

だから、ポカリを買わずに出る俺を
引き止める息子は容易に想像できていたのだ。

が、その直後
全く予想していなかった事故に直面する。




「~ジュース買わないの?」
と言った直後、いや、数秒後だ。
自動ドアが閉まり始めた。
これは、恐らく、自動ドアの感度を
低くしていたためであろうと思われる。
番台前はかなり狭かったし
人の通りも多い場所であろう。
だから感度を低くしておかないと
開閉が多くなり過ぎてしまう。
この感度の低さが
息子にとっては仇になった。
ちょうど自動ドアの軌道上、
そう、ドアの開閉のための
レール上にいた息子。
感度の低さのために
背の小さい息子に
ドアは反応しなかった。

ドアは無常にも
息子の足を轢いた。

俺は、ジュース買わないの?と言った息子を
『やっぱりか』という顔で見ていたに違いない。
そして、今日は買わないよと
意地悪を言おうとした、そんな瞬間。

息子の顔に戦慄が走った。

幸い、ドアには安全装置が
付いてあったと思われる。
息子の足を轢いた途端に
すぐにドアは開いた。

が、装置が働くその瞬間まで
ドアは息子の足の上にあった。
一瞬、何がなんだか分からない顔を
していた息子だったが、
数秒遅れてやってきた
激痛の顔をゆがめて倒れこんだ。

「わー!痛い、痛いよー!」

下手な芝居のようなセリフ回しで
息子は番台前に倒れた。
俺もかなり動揺し慌てた。

これは、かなりやばい。

そう直感的に思い、
すぐに息子の足を見た。






なんとも無かった。
ほんの少し皮を切った程度。
血すら出ていない。
ほんの少し赤くなっている感じ。
これは、風呂上りだし、
ポカリでも飲んだら引いてくるだろう。

でも、こういった、
怪我とか血とか
そういう類に滅法弱い息子は
多分、大して痛くないのだろうが、
勢いでわんわん叫んでいる。
他のお客のおばちゃんも
慌てて絆創膏を貰ってきてくれた。

「○○!大丈夫だよ、血も出てないしさ。
 キズにもなっていないよ。すぐ直るよ。」

「でも痛いよ、怪我しちゃったよ」

「そりゃ、自動ドアの下の足を出したら痛いよ。
 でもさ、パパが見る限りじゃなんてことは無いよ」

「うーん、痛いよ」

「…、ジュースでも飲んで落ち着いたら治るから」

「わかった」

「わかったのか?」

いちいち足を気にしてはいたが、
ポカリを二人で半分つにした。
風呂を出るまでは
無駄に元気にはしゃぎ回っていたのに
自動ドアに足を轢かれてからは
テンションがこれ以上ない位に低くなってしまった。

例えるなら、
1等から3等のめぼしい景品が出た後の
くじびきの列に並ぶ感じというか、

推理物の映画に並んでいたら
見終わった客が結末を話すのを
聞いてしまったような感じというか…

まあ、どん底のテンション。

泣くでもなし、笑うでもなし、





「また、銭湯行くかい?」

「…うん…また、行く」

「今度は自動ドアには気をつけような」

「うん、そうする」



じゃ!


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