新・カチンコ日記2

根無し草男の映像日記

ああ、無常。

5月2日
相変わらずの風邪っぴきです。
はせげんいちろうです。

今日は、HDで編集した映像を
フィルムに焼き付け、
先日のダビングで作った音声を
合わせて焼き付けたものの上映です。
予告編0号試写。

前回の120秒版では
オフラインこそノンリニアという
デジタルでの作業でしたが
そのほとんどの作業は全て
フィルムでした。

ですが、今回は
オフライン→フィルム編集→
HDテレシネ→HD編集→
テレシネ→キネコ という作業工程でした。
現在の状況でこの方法での作業は
よくよくあることであり
かなり一般的な工程ですが
その工程のひとつひとつに
クオリティ問題が発生します。

簡単に言うと
アナログからデジタル
またはその逆を行う際には
必ずといっていいほど
『劣化』が問題になります。
フィルムに記録された膨大な情報を
デジタルにする際
方法手法によって
その劣化度合いが違います。
また、デジタルを
アナログにする際も同様で
どの方法・手法かで
仕上がりの状態が全く違います。

見たことある方はいるかと思いますが
ビデオ(VHS)をダビングしてコピーした物は
元のビデオに比べて
白っぽいかったりしませんか?
これはアナログ→アナログではありますが
それだけ、相手に対して送信する情報に
劣化が起きているということです。

送り手と受け手が、双方しっかりしていないと
この『劣化』問題は避けては通れません。
しかし、劣化を少なくすればするほど
その方法・手法は
手間とコストのかかるものになるのです。



で、そんなことは重々承知ではありましたが
試写では少し、衝撃を受けてしまいました。

そ、そんなバカな!と。

で、そんなことは重々承知ではありましたが
やり直し、訂正を依頼しました。

どうしても、4カットだけ!と。

で、重々承知の間柄であるので
枠の中で、枠を越えないように、
納品を踏まえた日程の枠になるように
最後の修正を入れさせてもらったのです。

そんな状況ですから
その訂正の仕上がりを
確認することはできません。
が、そこは今までの信用があります。
信じているしかありません。
今よりもきっと良くなるはずです。
今より悪くなることは
無いのが確定はしているので。


まあ、色々あるものです。

そんな60秒の予告編のために

1時間30分かけて電車で移動して
60秒を二回見て、
5分ほど話し合い、
帰宅する…
都合7分間の大仕事。

僕はこれだけで
この仕事が素晴らしいものだと思います。


さて、GW前にまたもGW突入かと思っていましたが
予告編が入ってきたので多少仕事をし
明日から本当のGWです。

幼稚園に息子を迎えに行ったら保育士さんに

「お父さんは9連休ですか?」

と聞かれて

いいえ、今日は仕事です

と答えはしたものの

「明日からは暫く
     仕事はありません」

と心の中で絶叫してみる。
フリーランスなんでとか
カッコ良さそうな単語を並べても
結果は同じ、

その日暮らしの、根無し草。



ああ、無常
働かなければ金にはならず
ぼーっとしてても
金は出る
働きすぎれば倒れるし
倒れたら金も無し。
ああ、無常


でも、働いても…
あんなに働いたのに…


その方が無常だわい!



じゃ!