2月23日
撮影という嵐も過ぎ去り
これから仕上げという
新たな嵐を迎えようとしている。
その矢先の公式行事。
”ラッシュ”
現像したまま、
素の状態のフィルムを映写する。
既に撮影期間外であることから
リテイクは有り得ないのが前提である。
今回はそもそもの期間が短いことから
撮影中にラッシュを見る機会が一度しかなく
伴うリテイクや方針の変更などは
ほとんど行われなかった。
しかし、このラッシュが終わるまでは
おいそれとは気が抜けない。
一体どんなことが待ち受けているか
分からないからだ。
関係各部署はラッシュの
どの部分を見るかが全く違う。
撮影部や照明部は映像そのもののトーンや
バランスを見るはずだ。
美術部も写されたセットや装飾品、
作り物をチェック。
ヘアーメイクや衣裳部は俳優部周りを中心に。
演出部は全体的にぼーっと…
いや、芝居とかエキストラとかね。
見るとこ多いよ。
が、このラッシュには場合にもよるが
音が着いてないことが多い。
全くの無音である。
映画を無音で見たことはあるだろうか？
それも途中のシーンだし
前後のつながりもバラバラ。
カチンコが入っているし
ＮＧテイクもある。
それが1時間も2時間も…
いや、今日は３時間もあるらしい…
見るのは仕事だ。
寝るなんて許されない。
だってイビキすら効果音に
聞こえるような状態なんだから…
なんだか寝るのが前提のようだが
寝る訳にはいかない理由がある。
予告編の作成を依頼されたからだ。
予告だから本編より先に作らないとならない。
また気が抜けない日々がやってきそうである。
とはいえ、
そろそろ他の仕事が
したくなってきたのも確かである。
電話おくれ！！
じゃ！
