新・カチンコ日記2

根無し草男の映像日記

望む明日なんてきっと来ない

10月5日
朝、香盤を書くために自宅を出る。
雨だと思い傘を持ち出るものの雨は止んでいた。
途中、雨が降り出して
しまったばかりの折りたたみ傘をさした。
いつもの茶店のいつもの席には
他の客がいて座れない。
いつもの席とは違う席。
まんじりとなくタバコを吸い
酸味の強いコーヒーを飲む。
酸味の強いコーヒーは本来嫌いだ。

ただ、いつもの茶店の
いつもの席が空くのを待つ。

いつもの席が空いた。

「席、変わっていいですか?」

返事を待つ前にコーヒーを持って立ち上がる。
PCを立ち上げ一度夏に撮影した香盤を開いた。

”ああ、まだ夏の分の日記書いてないな”と
思いながら書式をコピペした。

我々の思いとは
全く裏腹に。

今書いたものが
どうなるのかも
分からない。

つねに思い描く未来は
脆く崩れ去り
新しいさっきまで未来であった現実が
迫りくる。

望もうが望まないが関係なく。

その1分1秒
歳を取る。

こうして日記書いて読んでいる間に。

少なからず望まない形の未来が現実となった。
悲観的な書き方をしているが
悲観的には考えてはいない。

確実に望んだ形の未来が
現実となってやってくると
信じて疑わないからだ。

進行中の映画にしても、
これからの映画にしても、
俺がやる映画にしてもだ。

CMにしてもVPにしても、
TVにしてもPVにしても。

要は最終的に笑えばいい。

笑える望みはある。

雨のせいか
話しも湿っぽい。

早く映画作りてぇなぁ。

じゃ。