3月20日
目が覚めると息子が
俺の腕に絡み付くようにして寝ていた。
掴んでいれば消えない
とでも考えたのだろうか？
いじらしいが振りほどく。
仕事だ。
ＶＰ１最終決戦のＭＡＶ。
特別急行に乗り東京を目指す。
電車での移動中メールが入る。
どうやら、今日仕上げるビデオの
内容訂正依頼らしい。
見なかったことにしたいが
見てしまったからには
反応しないとならない・・・
一度自宅に帰り
パソコンを準備して
台本をプリントアウトする。
直しを入れ、今日の訂正箇所を整理する。
今日完成するだけに
いや、今日完成して納品しないとならない。
今日を逃すとちょっとしたミスでも
取り返しのつかないことになってしまうのだ。
先日、出演してもらったある男性タレントを呼び
ナレーションを吹き込む。
同時に、選曲屋さんも来て音楽を入れ込む。
完成という二文字がチラつく。
全く音のついていない画面に
音楽が入り、声が入り・・・
ただ苦痛だったテロップのみの画面が
見やすく分かりやすく変貌していく。
この完成の瞬間がたまらない。
VPであれCMであれ映画であれ
何週間も関わってきた映像が
『完成』を迎えるのは非常に嬉しいこと。
何度も直した台本や
何度も訂正したオフライン。
腹が立ちかけたこともあったが
これも仕事だと親分に言われた。
いや、それが仕事だと。
お金を頂いて映像を作るってことは
こいうことなんだと。
まあ、結果はどうあれ・・・
これで、山ほどあった仕事も終わり
明日から息子と娘に会いに行ける。
仕事は入ってない・・・
暇ってことだ。
息子と娘に会えるのは嬉しいが
仕事が無いのも困るさ。
じゃ！
