新・カチンコ日記2

根無し草男の映像日記

グーテンターク!ベルリン!

2月11日
時差が-8時間あったが
徹夜で望んだためか少しは楽だ。
ただ、ホテルが村田少年と同室なため
気を・・・全く使わない。

ま、多少風邪気味なのが少し心配だが。

9:30
瀬木さんの友人がベルリン在住なので
ベルリン市内を案内してくれることになった。
我々だけだったら、
どうしようかと迷ってしまったところだろうから
大変にありがたい。

市内のホテルから徒歩で教会へ。
『カイザーヴェルヘルム記念教会』
ここは2次大戦の頃についた銃弾の痕や
爆撃の痕をそのままの状態で残してある歴史ある教会だ。
色々説明が書いてあったが、
ドイツ語と英語のために俺には解読不能。
すまないね。
でも、この教会がすごい。

すごい綺麗!

礼拝堂はぐるりブルーのステンドグラスが貼ってあって
中央には金色のキリスト像。
厳かな雰囲気ながらも美しく、落ち着く。
ドイツの人なんかは、
こうした教会に散歩の途中で休憩に寄ったりしているそうだ。
なんだかかっこいいぜ。

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そして、そのまま徒歩で
映画「ベルリン 天使の詩で有名な
勝利の女神像』に行く。
ここも大戦中の銃弾の痕が残っている。
結構、高い塔なんだが、せっかくなので登ってみることに。
ぐるぐるとした螺旋階段を登り、
頂上についた時には足がパンパン。
若い村田少年だけは平気な顔して、喜んでいる。
なんとかと煙は・・・って感じかな。

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その後、僕らは電車に乗って
(ドイツの電車やバスは一連で同じ切符でいけるそうだ)
「グランデンブルグ門」へ。
ここは、東西ドイツの統一の際に
TVでガンガン流れていた場所だから
知っている方も多いでしょう。
ここに忌まわしきベルリンの壁があったんだ。
でも、現在は全くその面影を消しつつあって
すっかり観光名所というか、
素敵な門にしか見えないのが不思議だ。
ここを越えるために、
何人の人間が死んでいったのだろうか・・・

昼食をドイツ人御用達のイタリア料理店で食う。
うまい!さすがヨーロッパ!
よくわからんが、このパスタとサラダうまい!

19:00PM
ベルリン映画祭キンダーフィルムフェス オープニング

このキンダーフィルムという部門だが
ベルリン映画祭の中ではとても由緒ある部門
すでに22回目となっている。
(全体では今回で55回目)
キンダーフィルムは直訳すると、
児童映画
と訳されるが
日本の感覚の『児童映画』とは全く違う感覚だ。

”子供向けに作られた映画”ではなく
”子供にも見せて良い・子供に見せたい映画”
という感覚かな。

つまり、子供だましな映画じゃなくて大人が見ても良い映画であって
暴力や性描写のない健全な映画であるといえるのだ。
そんな、キンダーフィルム部門
「千年火」の注目度は相当
なもので
4回ある上映の内3回もメイン会場で上映され
映画祭新聞にも見逃してはならない
3本の映画の中の1本に選ばれていたんだ。

「え?一体どういうことですか?」
「いや、僕にもわからない・・・けど、すごいね」

瀬木さんだって、面食らうほどの注目のされようだ。

日本での注目のされなさが嘘みたいだ。

ベルリンの注目度合いを見てみなさいよ!
つーか、取材にくらい来いよなぁ・・・
くれって言われてもあげないからね、写真。

さて、キンダーフィルムのオープニングを飾る映画は
イランの「ハイアット」という映画だ。
70分ほどの中篇だが、とても面白い。

テストを控えたハイアットという名の少女の朝。
突然、父が動かない!
こりゃやべーってんで母が(恐らく)
遠くにある病院へ連れて行く。
家に残ったのは、
ハイアットと小学生の弟と生まれたばかりの赤ん坊。
朝、いつも母がやっていたであろう
乳牛からの乳搾りや雑用など
テストに間に合わせるよに急いで支度するハイアット。
でも、なかなか母のように雑用をこなせない。
迫る時間、次々に難題がハイアットに降りかかる!
ハイアットは泣き叫ぶ赤ん坊を抱えてテストに間に合うのか?
テストを受けることができるのか?

すっげー面白かった。

言葉なんか分からない。
ペルシャ語とドイツ語だし、字幕は英語だもん。
でもね、映画って素晴らしいのは
映像で物語を伝えるってことなんだよね。
わかるんだよね、映画が、物語が。

このお客さんの熱気と映画に対する愛情が
言葉では伝えられないのが非常に残念です。

次も来るぜ!
俺の名前の映画でな!

■ドイツの飯
朝 ホテルブッフェ
昼 イタリア料理
夕 中華