読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

新・カチンコ日記2

根無し草男の映像日記

ベルリン危機三髪!

ベルリン映画祭日記

映画「千年火」チーフ助監督の 長谷巌一郎です。
今回めでたく「千年火」がベルリン映画祭の
”キンダーフィルム”部門で招待をされました。
色々あって、僕が付いて行くことになりまして・・・
毎日つけていた日記を元にベルリン映画祭を振り返ります。

2月10日
日本時間 
9:00AM 京成上野駅
「千年火」の監督瀬木さんと
主演男優 村田将平と待ち合わせ。
いつものように俺は徹夜で上野へ。
都合、8:30には駅前に着くが、もちろん誰もいない。
タバコを数本ふかし、ゆっくりと二人を待つことにする。

8:45AM 京成上野駅
監督瀬木さん到着

「ういっす!」
「ういーっす」
「将平は?」
「まだっす」

俺は、時計を見て後15分だと確認して
京成上野駅の出入り口を見張る。
50分・・・まだ来ない。
確かに集合は9時だ。
9時5分を過ぎたところで、大した問題じゃない。
いや、俺との待ち合わせなら5分くらいの遅刻は
まあ、しょうがないと思う。
が、瀬木さんと待たすのは良くない。
すかさず、俺は将平の携帯に電話した。

「どこよ?今どこにいるの?」
「す、すいません。今、トイレに入ってます・・・」
「はあ?トイレ?」

「瀬木さん、将平、トイレです」
「あー、風邪引いたって言ってたからな」
「まじっすか!」

そう、こんな大事な時に風邪だと?
ここ一番で病気になるタイプかあいつは?

先が思いやられる・・・

9:20AM 京成上野発 成田空港行き
瀬木さんは俺がタバコ大好き人間
なのを知っているので
俺だけ喫煙席にしてくれた。やっほー!
成田までの数時間、俺は煙に包まれる。
飛行機に乗ったら、全く吸えないからね。

なんか一人旅の気分・・・
そう、今思えば、
この時間だけが一人で居られる時間だった。

主演の村田少年は今回が初海外らしく
成田に着くなり
キョロキョロ、キョロキョロとしている。
具合が悪いのか悪くないのか、
見るもの触るものについてうだうだと質問してくる。
はっきり言って

”うるさい”
いや
”落ち着きが無い”
いや
”少しは黙れ”
って感じ。

映画をご覧になった方なら分かると思うが
映画の中で主人公は全く喋らない。
そんなイメージで

村田少年をイメージしていたとしたら大間違い。

本人は全く逆。
うるさいくらいっていうか”うるさい”
飛行機に乗ってからも喋りっぱなしだ。
俺は徹夜で来たもんだから、相当眠い。
すぐにでも寝たい。寝て時差ぼけを解消したい。
が、目をつぶってもその2秒後には
声をかけてくる。

「おい!いいかげんに寝ろ!」
「うん・・・」

とか言いながらも全く寝ない。
風邪気味なんだろ?おめーはよ!
体の具合とかも心配しなきゃならんのだから・・・
全くこいつは・・・
将平はMD出したり、TVつけたり、ゲームしたりと
飛行機のエンターテインメントシステムの虜だ。
ちょっと、俺が起きていると見ると
ペラペラペラペラ・・・
壊れたラジオみたいに止まりゃしない。

「よし、分かった。
初海外ではしゃぐ気持ちは分かる。俺もそうだった」

「うん」

「で、これから注意事項をいくつか言うから、
覚えておくように」

「うん」

「一つ目。貴重品は鍵のかかるスーツケースの中に」

「うん」

「二つ目。財布はケツのポケットとか
取られやすいとこに入れない」

「うん」

「三つ目。俺が寝たら起こさない」

それは無理!

「なに!」

うるさい!お前ら早く寝ろ!!

「あ、す、すいません」

俺が怒られたじゃねーか!

あ、そーか、瀬木さん。
よーく、わかりましたよ。
どうして俺に声をかけたのか。
ふーん。
へー。
こういうことだったんですねぇ。
ちょっとひどい・・・

飛行機はコペンハーゲンを経由してベルリンに。

18:30PM 
ドイツ ベルリン着(日本との時差は-8時間)
思っていたほどベルリンは寒くない。
日本を出る時に寒かったせいか、
飛行機内が寒かったからか?
いや、確かに緯度的には
北海道よりも北に位置するのがドイツだ。
もう少し寒いと考えていたんだが・・・

まあ、つーわけでベルリン到着だ!KIF_0470

.

.

映画祭からの案内人兼通訳のスザンヌと空港で合流。
ベルリンの市内に向けて映画祭専用の車で移動する。
ベルリンの街は映画祭一色。
どこを行ってもベルリン映画祭のポスターや
映画祭に出品される作品のポスターが貼られている。
町全体で映画祭に参加している、
というか、町全体が映画祭を盛り上げているんだ。
もう、すでに外は真っ暗だが、
なんだか、俺も瀬木さんもワクワクしている。
将平だけなんだか、ドキドキしているようだが。

旧東ドイツにあるポツダムプラザへ向かい
映画祭事務局に行く。
我々のスケジュール(香盤)を確認するためだ。
えーと、初日から3日目まで上映があって・・・
ふーん、レセプションがあって・・・
へー、んで帰国と。

あれ?

ちょっと、この香盤ってさ!
ギュウギュウじゃないの!
誰が書いたの!こんな香盤!
俺?
いや、違うよ!
俺じゃないよ!
今回ばかりは俺じゃない!

日本でも、ドイツでも、
香盤は詰まっているんだね。

KIF_0472


■ドイツの飯
夕:オーストラリア料理「サーモンの焼いたやつ」