新・カチンコ日記2

根無し草男の映像日記

帰京…

9月21日
ロケハンを無事に終えた我々は、
帰京前に軽く打ち合わせをする。

すでに昨晩香盤を組み上げ、
監督にも確認は取り付けてあるので
打ち合わせは不確定要素の洗いだしと確定である。

はっきり言ってここまで来れば、
終わりは近い。
後は撮影するだけだから。

少しだけ撮影について話そう。
撮影は常にあるがままを撮るのではない
一部を改訂したり変更したり、
また、全面的に改革したりする。
それは、現状が悪いからではなく
手を加えることでテーマなど
伝えたい思いや情報が明確になるからである。

そうなっていない場合も
多々あることは否定しないが。

さて、つまり帰京前に
打ち合わせたことは、そういった

『何を足して、何を引くか』

また

『変更ができる環境か?』
『変更は時間に間に合うか?』

と言った実に事務的な打ち合わせだ。
しかし、撮影の基本は事務にある。
事務作業で確定しておかないと
現場で混乱するからだ。

神戸CMは監督が下北沢シネマアートン
絶賛公開中の映画「千年火」の瀬木さんだから
僕もやり易い。
なぜなら瀬木さんは事前に
様々な情報を処理してくれる方なので
事務作業がパキバキ進むからだ。

で、都合、終わったも同然と言う訳なのだ。

監督とか演出とかいう肩書に必要なのは

『絶対的な決定力』

後は…
『確信と根拠がなくとも揺るがない自信』

じゃないかなと思う。

ちょっと偉そうだな。

まあ、早く
”悪魔のようで”

いや、

”鬼同然であり”

いやいや

”常に怒り狂い”

いやいやいや

”恐怖で支配する”

いやいやいやいや

”暴力的な監督”に…

素晴らしい人格者の演出家になりたいもんだ。

写真は新幹線で移動中の筆者
040921_1704.jpg