6月17日
昨日の撮影は結局4時頃まで続き
スタッフ・俳優部はもう体力の限界に近い状態であった。
僕は香盤を変更して
9:00集合だったところを11:00にした。
それでも遅刻者多数。
前日のバラシが間に合わない部署もあったほどだ。
「本当に申し訳ない」
演出部の段取りの悪さも一つの原因である。
どんな予算であれ、
どんなスケジュールであれ、
僕はチーフとして香盤を作成した以上
香盤の実現に最大限の努力を払わなければならない。
しかし、結果はこうだ。
反省しなければならない。
そんな遅刻者が多数出た現場。
今回の映画の中で数少ないロケ。
今日は8日間の全撮影行程の中で
一番楽な香盤を組んでいたのだ。
目標は17時終了。
僕らは新橋のある公園に集合し
主人公の回想シーンを撮影する。
エキストラも数人登場するので
段取りしながら、エキストラの芝居もつけていく。
と、僕ばかり楽しいのは申し訳ないので
セカンド助監督 飛田にワンカットだけ
エキストラの動きを任せてみる。
「うーん。まあまあだね」
「はい、すいません」
飛田はなかなか憎めない奴で
まじめに働く好青年って感じだ。
どちらかというと、僕とは真逆の雰囲気。
「がんばれ飛田」
全工程の中で一番楽にしただけあって
現場もサクサクと進んでいく。
14:00に香盤通り六本木に入り
17:00には終了。
皆さん、充分にお休みください。
さあ、明日は湘南へ飛ぶ!
※まめ知識
助監督の役割
基本的にチーフがスケジュールを担当。
セカンドは衣装・メイク。
サードは小道具。
フォースは雑用全般。
よく、この順番は偉い偉くないの順番と
同意にとられることが多いし、
その通りだとする考え方が主流だが
僕は単純に担当する部門の差としか考えてない。
『演出部』を名乗る以上は全ての
演出部は『演出する心』を持って欲しいと思っている。
全て聞く前に『まず考えろ』と言うことを心がけている。
本日撮影したシーン
S#14/43/96/24