5月6日
朝6時。
撮影でもないのに早くから起きる。
というか、起こされる。
生まれて3ヶ月の息子は
まだ3時間ごとに授乳をしなければならず
腹が減ると泣き出す。
夜中の3時に授乳したから
おのずと6時には目覚め泣き出した。
普段は起きない僕だが
今日は起きた。
息子はさっきから起きっぱなしで
「あう～」
とか
「ぶへへへ」
とか
「うぐあ～」
とか喋っている。
この時一緒に「あう～」とか
言ってやるとすごい喜ぶ。
もう、満面の笑みを返してくる。
これが最高に癒されるんだな。
今も隣にあるベビーベッドで息子は
指をしゃぶりながら「あう～」と言っている。
時折、僕の方を見ては笑う。
やばい。
すげーかわいい。
僕は仕事柄よくエキストラの多い仕事をする。
イコールエキストラに芝居をつけたりする。
そして、また、子供のエキストラ相手の仕事も多く
子供たちと接する機会も多い。
だから、僕は子供好きか？
いいや。全然違う。
むしろ子供嫌いで、
できれば子供の多い仕事は勘弁して欲しかった。
まあ、断るという選択肢は有り得んのだが。
どうも、子供をかわいいなどと思えなくて
どちらかというと憎たらしいと感じてて
『言うことを聞かない』
『言葉が通じない』
『予期不明なことをする』
と、僕にとっては最高に扱いづらい存在だった。
だった？
いや、今でもそうだ。
今でも扱いにくい。
というか、かわいいのは家の子供だけで
他の家の子供をかわいいとは思わないね。
むしろ憎たらしい。
もう、うちの子供は最高にかわいいね。
自分の目が歪んでいるのだとは思うんだけど
どうしても、矯正できない。
親ってこういう風にできているんだね。
白を黒に見せてしまうくらいに
正反対に物事を見せるなんて
まさに神業だ。
あー、かわいい。
お、喋らないなと思ったら寝た。
また、この寝顔がかわいいんだこれが。
え？
親バカ？
どこが？
つーかさ、親って皆バカなのよ。
バカになるのよ。
親バカっていうか空手バカなのよ。
空手親バカの壁一代なのよ。
何言ってんだ！
すやすや寝てんなぁ～。
幸せそうだ。
苦労なんか買わないでいい。
やりたいことだけをやれ。
意地を張ってかっこつけて生きろ。
