4月29日
３時30分出発。
カチンコ屋の朝は今日も早い。
昨日から泊まっている千葉のホテル。
自動ドアと書いてあるドアは
手動で開くようになっていた。
予算というものはこういうところに出るんだな。
カチンコ屋は真っ暗な海辺にいた。
「撮影って不便なもんでね。
有る物しか撮れないし、写らないんですよね」
カチンコ屋は日の出を撮影するために
日の出前から準備する。
『実景撮影』
つまり景色を撮影しにきたのだ。
「欲しい景色が日の出ならその時間に、
日没ならその時間にね。行かないと」
日の出は４時55分。
準備を万全に整え日の出を待つ。
「嘘の話しや出来事を写していても
不思議なもんで本当のことが写るんですよね。
スタッフの気持ちだって写るんですよ」
それが、どう具体的な映像なのかはわからない。
しいて言えば”空気感”とでも言えばいいだろうか
例えば学校の集合写真と部活やサークル等の打ち上げ写真。
同じような並びで同じようなアングルで撮影しても確実に違うはずだ。
写真を見て楽しそうとか面白そうと感じたことがあると思う、それだ。
わざとらしく楽しそうにしている写真にそれは感じられないだろう。
「香盤でもそうですけど、
つらい香盤でつらい撮影になると
どーしてもそういう映像が撮れてしまうんです。
だから、僕はなるべく楽しんで撮影できるような
香盤を組もうとしてます。
皆そうだとは思いますがね」
そう言ってカチンコ屋は
朝日に吸い込まれて行った。
笑い声が聞こえてくる。
きっと楽しい映像が
撮れるに違いない。
PS
無くしたと思っていたカチンコ見つかりました。
ほっとしました。
９年一緒に戦っているカチンコです。
みなさん
戦っていますか？
